こんにちは。多趣味人間ぶっさんです。
VRChatをプレイして半年が経過しました。その中で気づいたのは、VRChatは、非常にスクリーンショットをよく撮るゲームだという事です。ちなみに、この半年でVRChatのスクリーンショットフォルダの容量は10GBに迫ろうとしています…。
それほどまでにしてスクリーンショットを沢山撮るゲーム。それがVRChat。
で、どうせならスクリーンショットで最高の1枚を作りたいと思い、色々と試行錯誤してみました。今回はそんな試行錯誤の一部を記事化してみようと思います。
あくまでぶっさんの個人的な方法をまとめていますので、改善の余地はあるかと思いますが、誰かの参考になればと思います。
もくじ
そもそも、なぜVRChatで皆スクリーンショットを爆撮りするのか?
いろんな動機があるかと思いますが、多くはこんな感じかと思います。
- VRChat内で出会った方々との思い出を残したい(人物を撮る)
- 自分の姿を自撮りしたい(人物を撮る)
- やりとりの記録を残したい(人物や景色を撮る)
- ワールドの綺麗な景色を残したい(景色を撮る)
恐らく、人物(アバター)を撮ることがほとんどだと思います。
アバターの中身は人間であり、動きもあらかじめ決められたテンプレートではなく、本人の動きが反映されているという所がVRChatの面白いところ。こうした動きや仕草は他のコンシューマーゲームと違い、その人に会わなければ再現できません。また、アバターもその人本人がカスタマイズし、唯一無二のオリジナルとなっている事が多いです。こうした「会わなければ見れない」「世界に1人しかいない」条件が前提となるアバターコミュニケーションは、その場の限定感が強いです。その時間、そのメンバーで、そのコミュニケーションを行っている、という事自体がとても貴重でレアな体験となります。そこで、その時の思い出を残そうとして、皆スクリーンショットを爆撮りするのではないかと思います。
ポートレート撮影に学ぶ、魅力的な人物の撮り方
VRChat内で撮るスクリーンショットのほとんどが「アバター(人物)」だと分かりました。では人物を魅力的に撮るにはどうすればいいのでしょうか…。その答えは、現実世界のプロ達に学ぶことにしました。写真では人物写真の事を「ポートレート」と呼びます。
「ポートレート 撮り方」や「ポートレート コツ」などで検索すると写真撮影に関しての色んなノウハウを得る事ができます。その中で僕が参考にしたのは下記のサイトです。
Adobe:「きれいなポートレート写真の撮りかた」
あのAdobe(アドビ)が、ポートレートに関してのポイントを紹介してくれています。
具体的なテクニックというより、ざっくりした概念などを写真家へのインタビューを通して紹介しています。この中で特に参考になったのが、「目に注目する」という部分。
ポートレートは目が命とよく言われます。カメラで撮影する場合も、目にピントが合っているのが理想的と言われています。実際のカメラにも瞳AF(ひとみオートフォーカス)機能などが搭載されているのはこのためです。
Nikon:「やわらかい雰囲気で彼女を撮る」
カメラメーカーのNikonが公式サイトで撮影テクニックを紹介してくれています。
その中でも女性の撮り方について触れた記事を参考にしてみました。(VRChatでは女性アバターを見かける事がほとんどなため)
このなかで注目したのが「構図やボケ効果で印象的な一枚に」という部分。
背景をぼかす事で、人物がより際立ち、やわらかな雰囲気を出すことが出来ます。
また、どの参考写真もバストアップ(胸から上)が多く、体全体を写す写真は多くない、という点も参考にしました。
NICOSTOP:「冬だからこその撮影を!心躍るイルミネーションポートレート」
実はNikonは公式サイト以外でも「NICOSTOP」というメディアを通して写真の魅力について発信しています。このメディア、どの記事もめちゃくちゃ参考になるのですが、その中でも今回は背景のボケ感を学びたかったので、このイルミネーションポートレートの記事を参考にしました。点光源から距離を離すことで発生する「玉ボケ」。このボケの作り方や距離の取り方などを参考にしています。
ぶっさん流のVRChatポートレートの撮り方&加工方法
この記事の僕の方法については、あくまで素人目線であり、ぶっさんの個人的な方法・手法となります。改善の余地や他の選択肢があり、理想形でも何でもない事をご了承下さい。
こんな写真の撮り方を説明します
まずは撮ったスクショを見て欲しい、ということで、こんな感じのスクリーンショットの撮影方法&加工方法を説明していきます。
自分ひとりではポートレートの撮影に限界があったため、VRChatのフレンドさん達に、スクリーンショットの撮影に協力してもらい、被写体になって頂きました。(皆様に掲載許可を頂いています)
![](https://i0.wp.com/bussan-b.info/wp-content/uploads/2021/03/ポートレート1.jpg?resize=1024%2C559&ssl=1)
![](https://i1.wp.com/bussan-b.info/wp-content/uploads/2021/03/ポートレート2.jpg?resize=1024%2C559&ssl=1)
スクリーンショットの撮影で準備するもの
今回の僕の方法では、下記のものを使用しました。
- VRChatの通常カメラ(Desktopモードでは使用不可)
- PhotoshopCC
これだけです。「VirtualLens」などは使用しません。
ちなみに、加工についてはPhotoshopをバリバリ使います。下記の解説についてはPhotoshop触った事あるよ!という方向けなので、細かい部分をかなり省略している事についてはご了承下さい…。
スクリーンショット撮影・加工の流れ
1枚のスクリーンショットができるまでの、おおまかな工程は下記の通りです。
- 撮影場所・構図を決める
- 被写体のみを撮影する
- 背景のみを撮影する
- 背景をPhotoshopでぼかし加工する
- 被写体をPhotoshopでぼかし加工する
- 合成し、被写体の上からのライティングを調整する
- 全体の色味を調整
- 完成!
この撮影方法のポイントは「背景と被写体を分けて撮る」ところにあります。
なぜそんな面倒な事をするのかというと、背景と被写体を分ける事で、別々に加工が出来るためです。例えば、背景だけ明るくしたい、もしくは被写体だけ明るくしたい、という時に、画像が分かれていれば別々に加工ができます。また、背景と被写体の間に別のオブジェクトを追加することも可能です。また、被写体の位置をすこし動かしたい、とか、被写体を少し拡大or縮小したい、なんて事も出来ます。
ひとつひとつ順を追ってツールの使い方も含めてタヌピスさんのスクリーンショットを事例に挙げて解説していきます。
撮影場所・構図を決める
まず最初に、撮影する場所と構図を決めます。背景とキャラクターを一緒に撮って、「このあたりなら良さそうかな~」というポイントを探します。この時、キャラクターは全身を写すのではなく、バストアップや顔のアップなど、顔がイイ感じに写るポイントを探します。
被写体のみ撮影する
構図が決まったら、被写体の方にその場所に立っていただき、ひたすら被写体だけを撮ります。顔のアップ、バストアップ、右から、左から、下から、など、この時は被写体だけで30枚ほど撮りました。
この時、VRChatのカメラのフィルターで「キャラクターだけ映るモード」で撮影するととても便利です。キャラクターの背景が透過したpngで保存してくれるので、切り抜きを行う必要がありません。
![](https://i1.wp.com/bussan-b.info/wp-content/uploads/2021/03/OculusScreenshot1616921289.jpg?resize=1024%2C613&ssl=1)
背景のみを撮影する
背景だけ撮影します。この時も色んな角度から撮りまくります。この鳥居だけで20枚くらい撮影しています。撮影フィルターは元の状態に戻します。
背景をPhotoshopでぼかす
PhotoshopCCを開きます。
一旦撮影したものを背景と被写体両方表示してみました。このままでも良いのですが、ここからさらに手を加えて行きます。まずは、背景をレンズぼかししていきます。が、ぼかしを加える前にさらにひと手間入れます。
フィルター>その他>明るさの最大値 から、明るさの最大値を上げる加工をします。
適応前と適応後で比べると、点光源が増幅されているのが分かります。
これは、レンズぼかしを入れた時に玉ボケになりやすいようにするための努力です。
「半径」の項目は気分で設定していいと思います。
明るさの最大値を変更できたら、フィルター>ぼかし>ぼかし(レンズ)からぼかし加工を行います。
![](https://i0.wp.com/bussan-b.info/wp-content/uploads/2021/03/2021-03-28_16h14_06.jpg?resize=301%2C408&ssl=1)
こんな感じです。「半径」でぼかし具合を調整します。他のパラメーターは気分でいじっています。
被写体をPhotoshopでぼかす
背景がぼかせたので、次は被写体にレンズぼかしを入れます。本来は被写体にボケを入れる必要は無いのですが、単焦点レンズなどで撮影したような雰囲気を出すために、ピントが合ってるであろう顔以外の部分に少しだけぼかしを入れます。
めちゃくちゃ雑なのですが、「なげわツール」でぼかしたくない場所を囲み、それを「選択範囲を反転」で反転させます。すると、ぼかしたい場所が選択されます。(青色で色をつけています)
次に、選択範囲>選択範囲を変更>境界をぼかす を選択し、選択範囲の境界を60pxほどぼかします。これにより、選択範囲と選択していない範囲の境界をイイ感じにグラデーションさせます。
そしたら次は、フィルター>ぼかし>ぼかし(レンズ)でレンズぼかしを行います。
これも、各パラメーターは気分でいじっています。気分です。
ここまでの背景と被写体を並べると、こんな感じになります。このままでも良いのですが、僕の場合はここからさらに手を加えます。
被写体の上からのライティングを調整する
このワールドは、灯篭流しが川に流れているという設定です。なので足元には灯篭の光がチラついています。そのため、水面に光源があり、キャラクターの近くに灯篭があった場合は下から照らされるのが自然じゃないか、と考えました。
ということで、光用のレイヤーを1枚追加します。
またすごく雑なのですが、「なげわツール」を使ってキャラクターの上に「この辺に光を当てたい」部分を選択します。選択したら「バケツツール」で光源となる色を塗ります。正確にどこに光が当たってる?等はわからないので気分です。
この光を塗ったレイヤーをぼかしていきます。
フィルター>ぼかしギャラリー>フィールドぼかし で、レイヤー全体をぼかします。
値は最大値で良いと思います。(これも気分です)
するとこんな感じになります。ただ、これだと色が黄色すぎるな…とか、光が強すぎるな…など違和感を感じるので、不透明度やレイヤーの種類を変えて調整します。
今回はこれを「覆い焼き(リニア)-加算」レイヤーに変更してみました。あとはキャラクターと背景の色味を合わせるために背景とキャラクターのレイヤーのカラーバランスを整えたりします。
完成!
非常に駆け足な説明となりましたが、そんな感じで完成したのがこのスクリーンショットです。
あなただけの最高の1枚を
スクリーンショットを撮ってそのままでももちろん良いのですが、やはり加工した方がさらに綺麗に、更に記憶に残りやすくなります。そして、自撮りを加工するよりも他人を撮ってあげて加工すると、自分が思っているよりも喜ばれたりします。是非、イイ感じの1枚を追い求めてみて下さい。
この撮影方法の応用など
今回は「背景とキャラを別に撮る」事がポイントでしたが、別々に撮っておくことで、例えば上のような合成スクリーンショットが作れたりします。
- 背景を写真に差し替え
- 背景とキャラクターの間に文字や記号などを挟みこむ
- キャラクターの色味を背景に合わせて調整する
こんな感じで、従来のスクリーンショット撮影だけでは出来なかった事が出来るようになり、色々な用途で使えるようになります。是非工夫してスクショを有効活用してみて下さい。
▼実はスクリーンショットの加工を色々やっています。
![#SS加工どうやってるの](https://i1.wp.com/bussan-b.info/wp-content/uploads/2018/09/SS加工どうやってるの.jpg?resize=320%2C180&ssl=1)
![ピカチュウSS加工](https://i0.wp.com/bussan-b.info/wp-content/uploads/2018/11/ピカチュウSS加工.jpg?resize=320%2C180&ssl=1)
![](https://i1.wp.com/bussan-b.info/wp-content/uploads/2018/12/しずえさんサムネイル.jpg?resize=320%2C180&ssl=1)
▼できればこんなPCが欲しい…(泣)