こんにちは、ほどほどゲーマーBUSSANです。
その昔、ペーパーマンというオンラインFPSがありました。当時たくさんの方がこのゲームに熱中し、僕もそのうちの1人でした。1日数時間、長い時はほぼ丸々1日プレイしていた時期もあり、今思えばなぜそんなに熱中出来たのか不思議です。このゲームは2016年にサービスを終了していますが、今でもペーパーマンの事は多くの方の記憶に残っているようです。この記事では、当時のペーパーマンがどういうゲームで、何故愛されたのか、終了後の今でもなぜ話題になるのかを、1人のファンだった僕視点でまとめていこうと思います。
もくじ
ペーパーマンてどんなゲーム?
この記事を読んでいる方はおそらくほぼPMプレイヤーだった方だと思いますが、そうでない方のためにペーパーマンについて簡単に紹介したいと思います。
ペーパーマンは、「紙技シューティング!」というキャッチコピーがついていて、その名の通り操作キャラクターが紙で出来ている、という所がコンセプトになっています。
紙ならではのアクションができるところが斬新でした。例えばこんな具合です。
- 紙なのでキャラクターは立体的ではなく、横を向けば弾を避けやすい
- 紙なので風に弱い。ボムで空中に浮いてしまう(エアボムという風を起こすボムがありました)
- 紙なので火に弱い。着火すると燃えてしまう(ファイアーボムという着火ボムがありました)
- 紙なので弾が当たると穴が開き、ダメージに比例してキャラクターが削れていく
- 紙なので染料(色)をしみこませる事ができる
他にも沢山ありますが、今回は簡単な紹介という事で。
ペーパーマンのサービス開始当時の話
ペーパーマンのサービス開始は2009年2月12日です。
2009年はどんな年だったのか少し振り返ってみます。
当時のゲームは任天堂ではWiiが現行モデル。ソニーではPS3が現行モデルでした。
Windows7が発売された年であり、当時のWindowsOSはXPやVistaが主流でした。iPhoneのモデルは3GS。カメラは1個です。ちなみにこの時代スマートフォンはまだ主流ではなく、フィーチャーフォン(ガラケー)を使っている人も居ました。(僕もその1人でした)
SNSはMixiが全盛期。instagramはまだありませんでした。
アニメは「けいおん!」が放送開始。その年の夏には映画「サマーウォーズ」が放映開始。そしてニコニコ動画には初音ミクの動画が大量にアップされていました。
ペーパーマンが始まったのはそんな年。
ゲームとして魅力的だった点
このゲームについて、僕が魅力を感じた点を並べてみます。
新しいアプローチによりFPSを始めるハードルが下がった
ペーパーマンが始まるまでは、FPS=ハードルの高いゲーム というイメージがありました。例えばこんな感じで。
- FPS=相手を倒す事が全て
- 選べるキャラクターはゴツい男性キャラのみ
- ゲーム全体の雰囲気が殺伐としている
特に、相手を倒す事が全て、勝てなければつまらないという先入観があり、プレイヤースキルの低いユーザーはカモにされる…そんなイメージがありました。
しかしペーパーマンはFPSに対してのアプローチが従来のものとは異なりました。
- チャットルームやシングルモードもある(対人戦以外の楽しみ方がある)
- 倒さなくても攻略できる対戦モードがある(スチールなど)
- 選べるキャラクターが多彩(可愛いキャラが多い)
- ゲーム全体の雰囲気がコミカルで明るく、楽しそう
ペーパーマンの特徴として、「キャラクターが2次元」という点があり、そのお陰で従来の対人FPSとは大きく異なる雰囲気がありました。きっと「ペーパーマンが初めてのFPS」という方は沢山居たんじゃないかと思います。
キャラクターとそのストーリー
ペーパーマンのキャラクターにはそれぞれ背景ストーリーが設定されており、
運営によるコミックの投稿などもありました。キャラクターそれぞれが背景ストーリーを持っているのは、FPSとしては珍しいと感じました。ゲーム性以外の部分でもかなり力の入ったコンテンツだったのではないかと思います。
スペックの高くないPCでも遊べた
ペーパーマンの必要環境は下記のように指定されています。
必要環境:
CPU:Intel Pentium 4 2.4Ghz 以上 または AMD Athlon XP 2400+ 以上
Memory:1GB以上
HDD:3GB以上
GPU nVIDIA GeForce 9600GT または AMD Radeon HD3870(512M) 以上引用:Wikipediaより
Intel Pentium4というCPUは2000年から2008年に生産されたCPUで、この当時のWindowsOSはXPが主流でした。しかし、2009年当時のPCではIntel Core2というCPUが主流だったハズで、わざわざゲーミングPCを用意しなくても、一般的な家庭用ノートPCでも必要環境を満たすことが出来た、というところが、ゲーム参加への敷居を下げていたのではと思います。
みんながペーパーマンに熱中していた理由
当時このゲームに熱中していた僕の視点からではありますが、こんな感じで遊んでいたのではないかという理由をまとめてみました。
配信しながら遊んでいた/配信に参加して遊んでいた
ペーパーマンは動かすための必要スペックが高くないため、配信するのも、参加するのも比較的簡単だったのではと思います。また当時の時代背景としてニコニコ生放送が最盛期だった事もあり、ニコニコをはじめとする各種ストリーミングサービスでのゲーム配信が盛んでした。今でこそ「ゲーム配信」というジャンルは世間一般に浸透していますが、当時はまだ「ゲームを配信しながら放送主と一緒に遊ぶ」という事が出来るのは始まったばかりの出来事でした。
いずれかのコミュニティや集団に属してローカルルールで遊んでいた
ペーパーマンでは「クラン」というチームを作って、チーム同士でのクラン戦を楽しむことができるのですが、チームでSkype通話などをしながら夜通し遊ぶ、という遊び方が多かったのではないかと思います。さらに、ペーパーマンではローカルルールでの遊び方が盛んでした。あまりにもローカルルールが増えたため、運営がローカルルール用としてのチャンネルを分けて作ったほどでした。
ゲーム以外での楽しみ
ペーパーマンはゲーム以外の楽しみ方も充実していました。
イラストコンテスト
特に、「キャラクターが2次元」という観点からイラストとの相性が非常に良く、毎月イラストコンテストが開催されていました。運営側でその月のテーマを決め、そのテーマに沿った内容でイラストを描くという内容のもでした。運営側の基準で入賞が決まり、入賞作品はゲーム内のローディング画面のアイキャッチとして使用されました。僕もイラストコンテストへの参加者の一人で、過去に11回ほどローディング画面として採用されています。
なぜサービス終了後も話題になるのか
ペーパーマンは2016年12月26日に沢山のファンい惜しまれつつサービスを終了しましたが、その後たびたび話題になっています。1度目は2017年12月26日。下記のツイートです。
おや…なにやら手紙が…届いてます。開封してみましょう
— ペーパーマン公式 (@paperman_jp) December 26, 2017
ペーパーマン公式アカウントのツイートです。
このツイートは下記のように締めくくられています。
そして私は、皆さんとお別れして本当に寂しかったけど、愉快な仲間たちに囲まれて楽しく過ごしています。
ペーパーマンを愛してくださった皆さまに再開できる日を信じて待っています。それではみんなお元気で!パピルス王国 王女スルル
— ペーパーマン公式 (@paperman_jp) December 26, 2017
この当時、「再開できる日を信じて待っています」という文面を見て、「PMが再開される日が来るのでは!?」と話題になったのを記憶しています。そして今年、2019年12月には下記のツイートが投稿されました。
残念ながら皆さんの世界への扉は開くことはできません
でも皆さんや思い出はペーパーマンへの想いをこれからも残しておきたい。そのための手段はないかと私なりに考えましたその答えとして…このツイッター上におきまして文化祭を開催したいと思います!
その名も #ペーパーマン最後の文化祭 です pic.twitter.com/puhJAqljhp
— ペーパーマン公式 (@paperman_jp) December 21, 2019
サービス終了から3年、ゲームはプレイ出来ないのにイベントを開催してくれる運営チームの優しさに涙しました。それにしても、なぜサービス終了後もここまで話題になるのか…
色々考えてみたのですが、その理由はやはりプレイしていたユーザー達の「記憶」に残っているからだと思います。Web上のサービスはサーバーから消去してしまえば二度とアクセスすることが出来ません。でも人間の記憶に残ったものは中々消し去ることが出来ません。
個人サバイバルでTOPになって嬉しかった記憶、エアボムで飛ばされてキルを取られた時の悔しかった記憶、チャットルームで無駄に一夜を過ごしてしまった記憶…そういった記憶が、スルルのツイートと共に呼び起こされたのではないかと思います。
僕たちの中に沢山の楽しい記憶を残してくれたペーパーマン。またいつか、サービスを再開してくれる事があれば時間を忘れて遊びたい限りです…!
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