ゲーム

VRChatを1年やって自分に起きた変化と学びをまとめてみました

※この記事は2021年に書いたものです。
こんにちは。BUSSANです。
僕は2020年の10月頃からVRChatで遊ぶようになり、先月で丁度1年が経過しました。
この1年間、VRChatを通してそれはそれは色んな出来事があり、自分にとって変化の年だったのではと感じています。そこで、今回はどんな変化があったのかを備忘録的にまとめておきたいと思います。また、VRChatを1年続けると人はどう変化するのか、という事例にもなるかと思いますので、誰かの何かの参考になればと思います。

 

もくじ

 

※この記事に書いてあることは、ほとんどが僕の主観によるもので、あくまで僕個人の感じた事であることをご了承下さい。

結論


この記事は非常に長いです。きっと読み飛ばして結論を知りたがる人も多いでしょう。そこで、「前提」よりも先に結論を書きました。僕がVRChatを通して1年で変わった事や学びは次の通りです。

  • 余暇時間、ほとんどVRChatへ消える
  • 睡眠時間を確保する、という強い意志が必要
  • インターネットで活動する人はアバターを持ってて損はなさそう
  • VRChat内でゼロから人間関係の構築をするのは大変
  • フラットに人と接する事が大事
  • 機材投資は本当に惜しまない方が良い
  • お仕事に繋がる可能性がある
  • 「人は見かけによらない」がマジで学べる環境
  • 思想・趣向・性の多様性が隅々まで見える化される環境
  • 容姿が変わるだけで人は行動まで変わる
  • クリエイターは創造主であり神様

どうしてそう思ったんだろう?なんでそうなっちゃったの?と気になった方は是非読み進めてみてください。

そして、この記事は読んで頂いている方によって見え方が異なります。
VRChat未経験の方からは、VRChatの具体的な中身や実情を垣間見る事が出来るかもしれません。VRChatを日々遊んでいる方からは、「わかる!」という共感や「そういう視点もあるんだ」という意見を頂けるかもしれません。どちらにせよ、読んで頂けたら嬉しいです。

 

前提

リアルの僕はこんな生活を送っている人です。

  • 正社員としてフルタイムで1日8時間以上働いている
  • 既婚者である
  • 成人男性であり、性自認も男性である
  • 自分の部屋はなく、リビングでVRChatを遊んでいる

自由に使える時間について

まずは生活スタイルについて。
僕は会社員なので1日8時間以上仕事をしています。朝起きて出勤し、帰宅は20時~21時、22時半頃までに夜ご飯などを済ませ、自由に使える時間は1日あたり実質1.5時間ほど。
もちろん、残業した日は自由時間はありません。個人的には、会社員として社会人生活を送っている人の標準的な部類に入るかと思います。

そして、僕は既婚者です。当然、上記の自由時間1.5時間を全て自分のために使うと妻から怒られます。家事の時間、家族の時間などを考慮すると純粋な僕だけが使える時間は実質1時間くらいが良い所だと思います。これがリアル。これが現実。

ちなみに、総務省調べによる「社会生活基本調査」によると、日本人の可処分時間(自由に使える時間)は2.6時間らしいので、平均以下と考えて良いでしょう。

 

VRChatをプレイしたのは1年で513時間ほど

1年、と書くと長く感じるかもしれませんが、僕がその期間でVRChatをプレイしたのは513時間ほどでした。途中でPC等の環境が変わっているので、これが正確なのかは不明ですが、そうだとするなら1日平均1.4時間ほどVRChatで遊んだ事になります。体感としては平日はほぼプレイできず、休日に少し長めに遊んでいるという印象です。この時間を通して、BUSSANという人間がどう変化していったのかまとめてみたいと思います。

 

プレイ時間からの学び

  • 余暇時間、ほとんどVRChatへ消える。

早速ですが(まだ本編始まっていませんが)既に学びがあります。
それは、VRChatを始めると余暇時間のほとんどをVRChatに使う事になる、という事です。これはあくまで僕個人の事例ではありますが、VRChatを遊ぶにはゲーム以外での時間をたくさん消費することになります。アバターの事、人間関係の事、機材の事、その他いろいろな時間とお金と精神をVRChatに注ぐことになります。ただ、色んなリソースを消費したとしてもなお、VRChatにはそれだけつぎ込む魅力と面白さがあります。

 

生活・活動スタイルの変化

リアルでの生活スタイルの変化と、インターネット上での生活スタイルの変化を分けてまとめてみようと思います。

リアルでの生活・活動スタイルの変化

実を言うと、リアルでの生活の変化はそこまで大きく変わっていません。思い当たるのは下記の1点です。

  • 就寝時間が遅くなった

就寝時間については、平均24時~25時頃に就寝していたのが、平均26時以降に寝るようになってしまいました。これは「VRChatをプレイしている人が多い時間帯に遊ぶようになった」からだと思います。1人で遊ぶゲームではこのようにはならず、自分でプレイする時間を決める事が出来るのですが、VRChatの場合は誰かに会いに行く、イベントに参加する、等他人と遊ぶ機会が多いため、このようになるのは仕方ない事なのかと思います。
ちなみに、

そして、リアルの生活よりも圧倒的に変化が大きかったのが「インターネット上での生活スタイルの変化」です。

 

インターネット上での生活・活動スタイルの変化

インターネットでの生活・活動が変化した点について、箇条書きにしてみます。

  • 使用しているアイコンを全てアバターのアイコンに変更
  • ブログのヘッダーやSNSのヘッダー画像もアバター画像に変更
  • ブログに投稿する記事はVRChatの話題が多くなった
  • 配信活動に使うサムネイルにもアバター画像を活用
  • 配信活動自体にもアバターを使うように
  • SNSに投稿する文章は「VRChatで自分が喋っている口調」を意識
  • Twitterの閲覧時間が格段に増え、Instagramの閲覧時間が絶望的に減った

まとめると、「アバターめっちゃ活用するようになった」という事と、「VRChatユーザーを意識するようになった」事が大きいと思います。

アイコンについては、サングラスを掛けたミミズク、がトレードマークだったのですが、(今でもこのブログのプロフィール欄にいます)これはほとんどが実際に使用しているアバターに置き換わりました。


これはこのブログの記事サムネイルを比較しても一目瞭然です。

アイコン・ヘッダー画像・サムネイル・告知画像などにアバターを使って統一感を出す事でで「ぶっさんのコンテンツである」という認識づけがとても簡単になったと感じています。
VRChatを始める前は自分のアバターを持っていないかったので、「ぶっさんのコンテンツである」という雰囲気を出すのに苦労していていました。しかし、アバターを手に入れた事で、インターネットでの活動がとても楽になりました。まるで水を得た魚のように自分を表現しやすくなったのです。

ちょっと考えて見れば当然の事で、皆さんリアルではFacebookやLINEで自分の顔写真を使ったりしますよね?(僕は顔出しをしたくないので、顔写真に設定していないのですが…)また、少し大きい企業になると自分のメールアカウントやSlackなどのコミュニケーションツールのアイコンに自分の顔写真を設定するように促される場合もあるかと思います。これと少し似ているのかもしれません。やはり名前とアイコンの一致というのは、コミュニケーションやコンテンツを発信する上で重要となってきます。一致していないと分かりづらさや認識の齟齬を生むことがあるためです。

また、これはブログのヘッダーや告知画像にも影響すると思っていて。特に僕のブログの場合、「ヘッダー画像」に自分のアバターが居る事でVRChatで初めての方とお会いした際に、「もしかしてあのブログを書いてるBUSSANですか?」と話しかけられる事がしばしばあります。ありがたいことに、Web上で見かけて既に認知している、という例が少なくありません。VRChat、Twitter、ブログ、動画、配信、その他のSNSに自分のアバターの姿を出すことで、こういった恩恵を受けれているのだと思います。

これを利用して、2021年に入って始めたTwitterのスペーストークイベント「クリエイターズスペース」の告知画像にも自分のアバターを主張強めに出しています。


このお陰で、VRChat外の方からは、ぶっさんという人物をアバターとして認知することができ、VRChat内の方からは、ぶっさんがスペースを使ってイベントをしている、という認知をすることが出来ます。また、僕以外の人が宣伝して下さった際にもぶっさんという人物が主催であることを認知してもらう事ができます。

また、Vtuberとして活動するヨルノコロさんとのコラボにお呼ばれした際には、自分のアバターの姿で出演したことにより、VRChatやTwitterでお馴染みの姿で認知してもらう事ができたと感じています。

(もちろんサムネイルにもアバター画像を使って頂きました)

また、Haniwa/アメリカ民謡研究会さんが制作したワールド「ことはのすいてい。」のファンムービーを撮影した際には、自分自身でムービーに出演してワールドを散歩したりしました。


これは、もしリアルだったら5000000000000000%やらない事です。なぜなら、僕はインターネット上に顔出しをしたくないからです。顔出しを望まない発信者にとって、「アバター」というキャラクターは最高に強力な助っ人となると思いました。

結論を言うと、VRChatを始めた事で自分のインターネット上での身体「アバター」を得る事ができ、そのお陰でインターネット上のどこにでも登場することが出来るようになったと感じています。

副作用として、VRChatユーザーのほとんどがコミュニケーションツールとして使っているTwitterを見ている時間が急激に増加し、その反面、リアルの写真を投稿するInstagramの閲覧時間が絶望的に減少しました。現在ではInstagramに写真をほぼ投稿しなくなってしまいました…。「もはやVRChatのスクリーンショットをInstagramに投稿すれば良いのでは?」とも思ったのですが、やはり見られやすさとしてはTwitterの方が格段に有利なので、どうしてもTwitterに頼りがちになっていると感じています。

ちなみに、僕が普段使用しているアバターはひゅうがなつみかんさんが制作した「沙猫」というアバターを自分でアレンジしたものです。(商用利用の許可を頂いています。)BOOTHで購入することができます。

 

 

生活スタイルの変化からの学び

  • 睡眠時間を確保する、という強い意志が必要
  • インターネットで活動する人はアバターを持ってて損はなさそう

睡眠は大事です。何をするにも、結局のところ健康でなければ何も出来ません。さらに、一度健康を損なってしまうと回復するのに時間とお金と精神を消費することになります。本来ならば、その時間とお金と精神は自分の好きな事、やりたい事に充てるべきです。これは自分への戒めのためにもここに記載しておきます。睡眠は大事。みんな寝よう。

そして、早い段階で自分のアバターを持つ事で、これからの時代非常に優位に活動できるのではないかと思っています。少なくとも、僕は今回VRChatを始めた事でアバターを作ったわけですが、結果的にそのアバターはVRChatの外でも活躍し、周囲の人に自分の存在を確かに伝える事が出来るようになりました。自分の外見や顔をインターネットに公開することに抵抗が無い方にとってはあまりアドバンテージにはならないかもしれませんが、少なくとも日本人はそうでない人が多いと感じます。アバターの力は偉大。

 

 

人間関係の変化と気づき

リアルでの人間関係には特に影響はないので、インターネット上での人間関係について書こうと思います。また、VRChatを始める前と始めた後での変化、というより、VRChat内で1年を通して人間関係に変化があったか?という視点で語ろうと思います。

発見→情報収集→行動 というフェーズで変化

発見…VRChatを始めてすぐは人を見つけるところから

VRChatを始めたばかりの頃、最初は人を見つけるところからスタートします。つまり、最初に会った人と関係を持つしかありません。僕もVRChatを開始した直後は右も左も分からず、またどこに行けばどんな人が居るのかも分からない、という状態でした。とりあえず人が集まる場所に行ってみて、人を見つけたら話しかけて見る…という事の繰り返しです。
実際に話してみると外国人で日本語が通じなかったり、日本人でも考え方に差を感じる事もあります。しかし、どんな人がいて、どんな場所で活動していて、何が行われているのか全く分からないのです。なので出会った人から色々教えてもらう他ありません。

情報収集…どこにどんな人が集まるのか

VRChatは内部で何が行われているのか、どこにどんな人が集まっているのか情報が公開されていない事がほとんどです。正確には、ほとんどTwitterに記載されているのですが…そのTwitterの投稿などを探すのが難しく、また動きも早いため、「調べるより人から聞いた方が早い」という事に気づきます。まずは知り合った人に色々聞いてまわりました。

行動…自分がやりたいことをやってる人達は探せば必ず居る

色んな人達に聞き込みをしたりイベントに参加しているうちに、VRChatは価値観が近い人同士や、趣味・趣向が同じ人同士で集まっていることが多く、そういった人たちはグループで集って行動している事が多いという事に気づきます。類は友を呼ぶ、という事なのでしょうか…。そうしたグループには、自分がやりたい事をやっている人達や、自分と価値観の近い人達の集まりが必ず存在します。そういった人達を探し当てたら、その人が居る場所に暫く通うことで、自分の居心地の良い場所を見つける事が出来ると気づきました。

自分の理想の居場所は自分で作るしかない

ところが、いくら探しても価値観が合う人や同じ趣味趣向を持つ人・グループが見つからない、という場合もあるでしょう。そういった時には、自分でそうしたグループを作るしかないのかな、と思います。こうしたグループはDiscordを活用して構築している方々を多く見かけます。VRChatの仕組みでグループを作ったり、特定の人しか入れない場所を構築することは出来ないので、そうした場所としてDiscordなどが活用されて、情報交換や周知などが行われているのかと思います。

 

組織への所属

VRChatでは日々様々なイベントやショー、居酒屋やバー、集会などが開かれています。レクチャーイベントや学園なども存在しています。そうしたイベントを運営する組織やグループなどが無数にあり、そうした組織へ所属する事で固定の人間関係を構築する事ができます。もちろん、組織によっては面接やテストなどもあるかと思います。

僕の場合はこの1年を通して、半年ほどは特に組織には所属せずに自由に活動していたのですが、2021年5月頃にPONYOさんが主催するショーイベント「Club_lJUS」へ広報・映像スタッフとして所属して、様々な経験をさせて頂きました。

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リアルでは会いにくい人に会える事があるが、そういった時こそ冷静になる

VRChatでは、リアルでは地理的な事情などで会えない人と簡単に会えたり、また会社の代表者、アーティスト、アスリート、Vtuberなど、プライベートでは会いにくい人と「うっかり」会えてしまう事があります。しかもそういった方ほど、リアルでの立場や地位などとは切り分けて、フラットに接して下さる事がほとんどです。会社の代表者だからと言ってその権力をかざしたり、厳つい対応をする方はほとんど居ません。(もちろん、その人自身が発する独特のオーラやスター性によって近づきにくいと感じる、等はあるかもしれませんが…)

 

VRChatでの人間関係を通しての学び

  • VRChat内でゼロから人間関係の構築をするのは大変
  • VRChat内ではフラットに人と接する事が大事

VRChatでゼロから人間関係を作るのは大変です。ならば、既に別の環境で人間関係を構築しておき、一緒にVRChatを始めるのはどうでしょうか?例えばTwitterで仲の良いお友達、他のMMORPGを一緒にやっているお友達、少なくともVRChatをプレイしてみようと思う人は、インターネット上で友人を作った経験があるかと思います。(もちろん、そうでない人もいるかもしれませんが…)そうした友人と一緒に始める事で、最低限助け合える仲間が居る状態でスタートすれば、ゼロからではなく1や2からのスタートとなり結果的に長く続けることが出来るのではないかと思います。

また、立場や地位に応じて対応を変える…例えば社長だからといって忖度(そんたく)したり、態度を変えるのは、コミュニケーションを取る上でストレスになったりズレを生んだりします。VRChatでは相手の外見、性別、年齢、地位、立場など関係なく、フラットに接してあげるのが、相手にとって優しいのではないかと思います。

ちなみに、VRChatでのコミュニケーションについては、まだ始めたばかりの頃に色々と思うことがあり「コミュニケーションを取るゲームだからこそ、コミュニケーションでの悩みを抱える人が多い」という課題がある事に気づいたので、別記事に詳しく書いています。

 

営業だった僕がやっているVRChatでのコミュニケーションの取り方【VRチャット会話術】こんにちは。多趣味人間ぶっさんです。 VRChat(VRチャット)にはまって数カ月、楽しくてあっという間に時間が過ぎてしまいましたが、...

 

金銭感覚の変化

簡単にいうと、「こんなに使うと思ってなかった」お金を使うようになり、
同時に、「意外な事で収入が増えた」という形になりました。

1年で機材やアバター等に費やした金額は50万円ほど


僕がこの1年でVRChatを遊ぶために購入した機材等をまとめてみました。

  • ゲーミングPC:約38万円
  • Meta Quest2&周辺機器:約6万円(ケーブルやバンド、バッテリー等を含めて)
  • HaritoraX&周辺機器:約3万円(Bluetoothレシーバー等を含めて)
  • アバター・アバター衣装のデータ:約2万円
  • VRChat+への加入:約1万円

合計:約50万円ほど

これが多いと感じるか、少ないと感じるかは個人の差になるかと思います。
ちなみに、VRChatをプレイしていない方のために誤解なきよう伝えると、VRChatは基本的に無料で遊べるゲームです。Windowsのパソコンさえあれば遊ぶことができます。しかしながら、快適なVR環境で、全身を動くようにし、さらにアバターなどで自己表現の幅を広げたい、しかもVR環境での撮影や配信を行いたい、という僕のニーズを叶えるためには、上記のような金額が必要になった、という事です。

 

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収入経路の増加

まず誤解無きようにお伝えすると、単純にVRChatを始めたので収入が増えた、という事ではありません。
元々イラストや制作で受注活動を行っていたが、他人とのコミュニケーションの場が少なかったため、ご依頼を頂く機会が少なかった。という方が正しいのかと思います。
VRChatを始めた事により、対人コミュニケーションの場が増え、結果的に依頼を頂く機会が増えた、という事なのかなと思います。パターンとしては、VRChatで知り合った方からイラストやデザインのご依頼を頂いたり、僕がSUZURIで売っている商品をご購入いただいたり…という機会が増えたと感じています。

 

 

金銭感覚の変化からの学び

  • 機材投資は本当に惜しまない方が良い
  • なぜなら、お仕事に繋がる可能性もあるから

僕は今回VRChatをするにあたってPCを新規購入した訳ではなく、元々使用していたPCの性能に限界を感じて買い替えた、という形だったのですが、「そこにはVRChatで快適に遊ぶ」以外の狙いがありました。それはVRChatで撮影や”配信活動を行えるスペック”を意識して機材選びをしたことです。もちろん、それにはそれ相応の金額のPCを購入する必要がありましたが、結果的にこのPCを使ってVRChat内で撮影した動画や配信で僕を認知してくれた方も少なくなく、そして何かしらの収入源の増加に繋がっているため、これはこれで正解だったと考えています。少なくとも、2021年現在ではVR環境で遊ぶためのPCスペックのハードルは決して低いとは言えません。VR機器とPCの購入でどんなに少なくとも10万円以上の出費は確定するかと思います。無理はせず、かといって必要だと感じたら躊躇しない、というスタンスが大事なのかもしれません。

 

 

VRChatにはお金持ちなユーザーが多いのか?

結構お金使ってますね?という事はお金持ちなのでは?と思う方もいらっしゃるでしょう。
しかしながら、実情はそうではありません。1年やってみて、肌感覚ではありますが、VRChatに居る方々は「趣味への投資を惜しまない方」が多いと感じています。
これは実際にアンケートを取った方々がいらっしゃるので引用させて頂きます。

 

考え方・視点の変化・アバターを通した自己認識について

VRChatを始める前の僕はこんな考えの人間でした。

  • 男性は男性として振舞うべきだし、女性は女性として振舞わないと不自然
  • コミュニケーションは自身の年齢に応じた口調や対応を心掛けるべき
  • 自分は男性であり、家庭を持つ社会人であるので、それに応じた振る舞いをすべき

VRChatを1年遊んでみて、僕はこんな感じの考え方に変わりつつあります。

  • どう振舞うかは、その人の価値観に応じて決めればよい
  • ちなみに、価値観は常に環境によって変動する
  • コミュニケーションは自身の年齢には関係せず、どう振舞いたいかによって変えてよい
  • 例え家庭を持つ男性であっても、どう振舞うかは自由であり、他人の知った事ではない

どうしてこのように考え方が変わったのかを詳しく書いていきます。

 

 

年齢・性別が相反するものの同居を許容するかどうか

一番わかりやすい極端な例を挙げると、「おじさんが美少女アバターを使う事を不自然と思うかどうか」という事です。僕はVRChatを始める前は、いわゆる「バ美肉おじさん」という概念が理解出来ませんでした。バ美肉おじさんとは、「バーチャル美少女受肉おじさん」を略した言葉で、バーチャルの世界では美少女の姿で振舞うおじさんの事を意味します。

バ美肉(バびにく)とは、バーチャル美少女受肉(バーチャルびしょうじょじゅにく)またはバーチャル美少女セルフ受肉(バーチャルびしょうじょセルフじゅにく)の略語。美少女のアバターを纏うこと、あるいは、纏ったうえでサイバースペース(バーチャル空間)の美少女として、VRChat等のサイバースペースで活動したり、バーチャルYouTuber、バーチャルアイドルなどとして活動することを指す。

出展:Wikipedia「バ美肉」より

なぜこの概念が理解出来なかったのかというと、おじさんと美少女は相反するものであり、ひとつの人物として同居することは出来ないと思っていたからです。そんなものが存在するハズがない…おじさんはおじさんなんだ…そう思っていました。

ところが、VRChat上ではそれが許容されるばかりか、むしろそれが普通という状態です。
更に言うと、おじさんがおじさんの見た目のアバターを使用しているシーンを見る事は非常に稀です。プロのアーティスト、会社の代表者、インフルエンサー、記者、様々な立場のおじさんが当たり前に美少女アバターを使用し、それが認められ、むしろ憧れになっているまであります。ちなみに、美少女に限らず、そもそも人間ではないアバターや小動物になっている方もいます。

それならばという事で、VRChatを始めたばかりの頃は犬のアバターを使っていた僕ですが、いつのまにか現在のアバターを使うようになり、そこに落ち着きました。


(↑始めた当初のアバター)


(↑現在のアバター)

価値観は人それぞれであり、自分のなりたい姿になる事が当たり前。そしてその姿で存在する事が認められるのがVRChatの面白い部分です。例え、リアルの姿と相反するものだったとしても、それは同居することが出来る、そしてそれが許され、認められるという部分が大事だと思います。

僕はVRChatでの1年を通して、沢山の価値観や考え方を知る事ができました。また、そういった価値観や考え方は周囲から認められる事によってはじめて生存できる、という事も知りました。(何でも許されるという事ではなく、他人に迷惑をかけたり、不快にしたり、他人のコミュニケーションの邪魔になるような姿、振る舞いは許される訳ではいのでご注意下さい。)

 

 

女性アバターを使う事で知ったあれこれ

そんなこんなで女性アバターを常用するようになった僕ですが、使ってみて初めて分かった事がいくつかあったので、ここに書き留めておきます。これは他の方も多数気づいていることで、Twitterやnoteなどでよく同じ現象を報告されているのを見かける事があります。

 

 

女性として振舞っていないが、仕草はアバターに引っ張られる

僕自身の性自認は男性で、VRChat内でも男性として振舞っています。しかしながら、見た目は女性アバター。テレビゲームだったら女性アバターを使う事で特に問題は生じないのですが、VRゲームだとある問題が生じます。それは、「身体の動き」です。VRのゲームは、自分の身体の動きがそのままゲーム内に反映されるからです。

 

 

強く意識するようになったのは、フルトラになったタイミング


(フルトラになって最初に撮った写真。右はフレンドのトミーさん)

Quest2等でヘッドセットとコントローラーだけで遊ぶのであれば、下半身の動きはトラッキングされず、特に意識する必要はありません。しかし、フルトラ(フルトラッキング。下半身も含めて全身の動きがVR空間上に反映される)になった時、強く意識するようになったと感じています。その理由は「下半身の動き」にあります。男性は直立する時に、少しつま先が外を向いている方が魅力的ですが、女性は少し内側を向いている方が魅力的だったりします。また、椅子に座る時に男性は股を開きがちですが、女性は股を閉じる方が容姿としてもマナーとしてもベストとされます。当然、男性の動きで女性の見た目をしているとギャップが生じるため、なんとか意識してそのギャップを埋めようと試行錯誤します…。
そうなると、今度は上半身の動きも気になってきます。笑う時に口に手を当てたり、首を傾げる仕草をしたり…。しかし、これはどうやら僕個人だけの話ではなく、女性アバターを使用する男性の多くが体験する事のようです。それはなぜか…。

 

 

鏡があったからこそ、自分の不自然さに気づいたのでは

では、なぜほとんどの男性が女性的な動きをすることを意識するのか。原因は鏡なのかもしれません。VRChatのワールドのほとんどにはミラーが設置されており、自分の姿を確認することができます。また、VRChatのカメラには自撮り機能があり、自分側にカメラを向けていれば、常に手鏡のように自分の容姿をチェックする事ができます。VRゲームは常に一人称視点が基本のため、自分の容姿をチェックする事が出来ません。それを、ワールドに鏡を設置したりカメラでチェックすることで補っているのです。するとどうなるか。

僕は普段リアルでは1日のうちに鏡を見る事が多くありません。少なくとも朝、顔を洗うタイミングと、仕事のトイレ休憩、夜お風呂から出た後の3回ほどです。しかし、VRChatではどうでしょうか?自分がどんな姿なのかを常にチェックしたいので、カメラを常時起動して目の前か視界の横に置いておき、自分の表情や仕草をチェックしているのです。自分の容姿を常にモニタリングしているので、不自然な点はすぐに気が付く事ができます。それによってその「不自然な点」を意識してしまい、「自然な仕草」に修正しようとしていたのです。もしVRChat内に鏡が存在していなかったら、こうはなってなかったかもしれません。
逆に言えば「鏡があったからこそ、我々は自分の不自然さに気づくことができた」のかも。鏡は偉大…。

 

▼VRおじさんの初恋、という作品が2021年2月発売され話題になりました。
当時僕もこれを読み、共感し、感動して泣いたのを覚えています。

 

 

リアルでのコミュニケーションとアバターコミュニケーションの違い

対面のコミュニケーションを取る上で、かなり重要な部分を占めるのは「見た目」です。
僕は自分の外見に生まれつきのコンプレックスを持っているため、自分の外見に自信がなく、自己肯定感が低めです。その状態で対面コミュニケーションを取る事は、精神衛生上容易な事ではなく、「自分の見た目が他人と違うから、他人に気を遣わせてしまうのではないか」という心理が働き、常にストレスを抱えながら日々の生活を送っています。これは心理学用語でいう「自己中心性バイアス」という状態であり、本来それは思い込みであって、他者からの評価とは関係がないはず…なのですが、それを知っていたとしても、自分の見た目が簡単に変えられない以上、常にこのバイアスがかかった状態となりがちです。

 

ところが、VR環境ではこのバイアスから唯一逃れる事ができます。

他者はアバターを自分の姿として認識します。そのため、自分の身体の状態と関係なく、自分の見た目をアバターとして反映できるため「自分の本来の外見を気にせずに」振舞う事ができます。これにより自己肯定感は大きく向上し、それはコミュニケーションの取りやすさにも大きく影響していると感じています。アバターコミュニケーションはリアルのコミュニケーションと違う部分が多数あるため、それによって制約がかかった状態で相手と接する事になるのですが、僕からすると「外見を気にせずに相手と話せる」という部分は非常に大きなアドバンテージになりました。

 

 

最適な自撮りについて試行錯誤をする日々…

さて、ここまでアバターと容姿・その捉え方について体験したことを書いてきましたが、実はまだまだ1年で変わったと感じる事があります。それは、VRChatを始める前は未経験だった「自撮り」をVRChatで初めて経験した。ということです。

僕は自撮りをした経験がありませんでした。恐らく人生で1枚も顔が写っている自撮り写真を撮った事がありません。ところが、VRChatではリアル容姿を気にする必要が無いため、自撮り撮影をすることに一切の抵抗が無くなったのです。そればかりか、どうやったら魅力的な自撮りが撮れるか、角度は?表情は?ポーズは?など、試行錯誤を繰り返すようになったのです…。

その結果、いつのまにか「自分のポーズ」を固定化し、どの写真に写っていてもぶっさんだとわかる状態を作る事ができるようになってきました。


(おそらく一番最初に撮った自撮り。まだとりあえず撮る事しかできていない…)

クリエイターズスペース
(比較的最近の自撮り。告知画像への使用にも耐えうるように…。)


(複数人の自撮りにも対応出来るように。「ピース」では他人と被るので、「ロックンロール」というハンドサインでオリジナリティを追求するように…。)

 

 

アバターを通した考え方からの学び

  • 「人は見かけによらない」がマジで学べる環境
  • 思想・趣向・性の多様性が隅々まで見える化される環境
  • 容姿が変わるだけで人は行動まで変わる

VRChat上では極限まで自分の容姿を隠す事ができます。目に見えている女性は、中身が男性かもしれません、目に見えている男性は、中身が女性かもしれません。人間ですらない事も普通です。ところが、アバターでどこまで容姿を隠しても言動や行動まで隠すことは出来ません。もし仮にAさんとBさんが全く同じアバターを使っていたら、声や行動で判別するしかありません。すると、自然に純粋な「人は見かけによらない」を学ぶことができるのではと思います。

また、逆にリアルではその人の性に対する思想・趣向を隠すことができ、外見からそれを判断することが難しいのですが、VRChatでは面白いことに性的趣向や性に対する考え方が隅々まで見える化される傾向にあります。

しかし、リアルでは表に出すことができない色々な思想・趣向をVRChat上で表に出すようになった結果、リアルの生活では目の当たりにしなかった光景を目撃することもあります。そんな時、それも一つの個人の価値観であると認めてあげる事がとても大事で、思想や趣向が自分と違う事は、新たな価値観の発見として捉える事が出来ればとても素敵だなと思います。

そしてどうやら人は、自身の容姿が変わる事により、それに最適化した行動を取るようになるらしいです。実際自分がそうなっています。それをどう感じるかは自分次第ですが、自分好みに変化させた容姿を有効活用することで、今まで出来なかった事にチャレンジ出来るようになれば、それは素敵な事かなと思います。

 

ちなみに、VRChatをプレイするようになってすこし変化が出た僕の事を、妻目線ではどう感じたのか、という部分を記事化しています。

VRChatで女の子になった夫を横で見ていた妻にぶっちゃけどう思ったのか聞いてみたこんにちは。多趣味人間BUSSANです。 僕は2020年の秋ごろからVRChatにめちゃくちゃハマってしまい、今は週に何回かVR空間の...

 

VRChatは属人的で刹那的な一面もある

VRChatを始める前、外から見ていた時のイメージは、
先進的!デジタル!ハイテク!完全に管理され整ったバーチャルの世界!
というイメージがあったのですが、実際にログインして遊んでみると、意外と全てがそうではないことに気が付きます。

1年経った今、僕の視点でのVRChatのイメージはこんな感じです

  • コンテンツは属人的で刹那的
  • イベント管理は手動
  • 有志の人々の熱い想いが集まって成り立っている世界

まず、属人的というキーワードについてすこし触れます。
「属人的」とは人に属するという意味で、「その人の都合に頼るしかない」という状態を指すときによく使われます。そして、「刹那的」とは「つかの間の」「はかない」「一時の」という状態を指す時に使われます。

 

 

VRChatのワールドもイベントも”個人”に属している


(飲みワールドとしてよく使われている「ポピー横丁」)

VRChatには8万以上ものワールドが存在しています。そのワールドは全てユーザーが制作し、ユーザーがアップロードし、ユーザーが管理しています。つまり、アップロードした本人の都合で削除したり、内容を変更できたりします。つまり、僕たちが訪れる事が出来るワールドのほとんどは、アップロード者の気分次第では、二度と訪問できなくなる可能性があります。
VRChatは日々仕様が変更され、1年前と今ではゲーム自体のシステムや仕組みに微妙に違いが出ています。ワールド製作者はその仕様変更に付いていくため、VRChat側でアップデートが掛かるたびに対応に追われています。つまり、ワールド製作者がVRChatから去ったり、メンテナンスを行わなくなった場合、ワールドに不具合が出たり、最悪、自然消滅する可能性があります。では、そのワールド制作はチームで行われているかというと、そうでないものがほとんどで、個人の趣味で作られたものがほとんどを占めています。VRChatのワールドはユーザー個人の裁量によって保たれている部分が大きいのです。

あの美しいワールドも、大好きだった時間を過ごした思い出のワールドも、永遠ではなく、今しか遊べない可能性がある。明日にでも訪問出来なく可能性すらある…。これはなんと刹那的な事でしょうか。リアルであれば、好きな場所が突然消えてしまう事はそうそうありません。お店などが閉店したり、土地開発などで更地になる事はありますが、ほとんどの場合事前予告があります。しかしながら、不具合が起きたVRChatのワールド閉鎖に事前予告はありません。そうなった時に後悔しないよう、今を全力で楽しむしかないのかな、と思います。

 

 

VRChatのワールド事情からの学び

  • クリエイターは創造主であり神様。

この一言で十分でしょう。VRChatへ趣味でワールドを制作し、アップロードし、日々メンテナンスをしてくださっているクリエイターさんはまさに創造主であり、神様そのものだと思います。2021年現在、VRChatには直接的な収益化の仕組みがありません。つまり、クリエイターには直接、金銭的な利益を得る方法がありません。美しいワールド、面白いゲーム、皆が知ってるイベント会場は、そのクリエイターのモチベーションや熱量で支えられているものがほとんどです。もちろん、企業は個人が制作を依頼して成り立っているものもありますが、現状ほとんどはクリエイターさん個人の趣味で作られたものがほとんどである以上、僕たちユーザーはそれを使わせて貰っている立場である事を自覚しなければなりません。
可能であればそうしたワールドクリエイターの方々が活動を継続してくれるよう、支援してあげる事が必要だと思います。具体的には、楽しかった思い出や感想を伝えたり、SNSでスクリーンショット付きで宣伝したり、FANBOX等の投げ銭サービスがあれば金銭的支援をしてあげることもできます。本人がBOOTHで何かを販売していたら買ってあげましょう。ワールド作者の方をSNSでフォローする、これだけでも良いと思います。クリエイターの燃料となるのは創作物や本人への好意的な反応・リアクションです。皆さん。是非クリエイターの方々を盛大に応援してください。この世界を維持し、発展させるためには必ずクリエイターの力が必要になります。

 

▼VRChatには素敵なワールドがたくさんあるので、是非色々まわってみてください。

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VRChatはものづくりの楽園

全体を通してまとめさせてください。僕がVRChatを1年遊んでみて一番感じた事はこれです。

  • ものづくりをしている人、やりたい人はVRChatに全員来て

この記事には一番最初に結論を書いているため、結論だけ読んで満足した方はこの項目まで目を通さないのではと思います。つまり、この文章は丁寧にここまで読んで下さった、あなたに向けたちょっとしたメッセージです。そして、冒頭の結論のなかに、上のメッセージは書かれていません。ちなみに、途中を読み飛ばして最後だけ読んだ場合も、あんまり意味が通らないかと思います(笑)

この非常に長い記事をここまで読んで下さった方はもうお気付きでしょう。
VRChatではクリエイターが神様になれる環境です。最初は、記事内にも書いてある通り、ちょっとした慣れや、土地や文化、人への理解は必要になるかもしれません。しかし、それを乗り越えれば思いつく限りのものづくりが、このVRChat内で再現することが出来ます。イラストレーターは出会う人全てを描いてあげることができます。カメラマンは見渡す限りを被写体にできます。3Dモデラーは創造主になれるし世界を作れます。プログラマーは万物の理や掟を創れます。作曲者や演奏者は自分の曲を聞かせる場が持てます。ちなみに、アバターという新しい道具を使って自分自身が物語の表現者となり、モデルとなり、登場人物となることすらできます。自分自身の裁量で、自分だけの世界を作り、自分が主人公としてドラマを創っていけます。

つまり、VRChatをまだ始めていない方にはぜひおススメしたいですし、VRChatでまだものづくりに携わっていない方は、是非何かしらのものづくりを始める事をオススメしたいです。最後まで読んで頂きありがとうございました!(面白いと思った方は感想などをツイート頂けると飛び跳ねて喜びます…!)

※この記事は2021年末時点での内容です。後から追記されたり修正される可能性がある事をご了承ください。

 

この記事を読んでくださった方の感想など

 

 

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この記事を書いた人


BUSSAN(ぶっさん)といいます!上のTwitter埋め込みの動画を見て貰えると1分でぶっさんが分かるかもしれません。2020年にVRChatと出会い、現在はイラスト・デザイン・写真・動画・ブログなど、物づくりをしながら、Twitterスペースやイベント主催を行っています。VRChat内ではClub_lJUSというクラブイベントの広報スタッフをしています。気軽にTwitterで絡めるので、軽い気持ちでリプやDMを送ってみて頂けると喜びます!

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