どうもBUSSANです。
僕は高校生の頃からイラストを描き始めたのですが、
気付いたら10年が経ち、20代も後半となっていました。
よくイラストは「量を描け!」と聞きますが、本当にそうなのでしょうか?
でも結論から言うと、そうかもしれません。僕が高校生(2008年)の時に初めて描いたイラストから2018年までの10年分の成長過程をここに載せてみますので、良かったら見て下さい。上達したかどうかは微妙ですが、以前と差は出てきているように感じます。せっかくなので、黒歴史も含めてここに全部晒そうと思います。
なぜ?
この絵が10年後どうなったかを見てほしいためです。そして、イラストごとにどうやって描いたかを簡単にコメントしていこうと思います。
また、めちゃくちゃ素人目線ではありますが、当時やってみて上達の実感があった方法なども記載していきます。
何かの参考になれば!
もくじ
- 1 初めて描いたのは動物(2008年)
- 2 ペンタブ購入&美少女イラストに目覚める(2009年)
- 3 背景付きのイラストを意識(2010年)
- 4 タッチとレパートリーの模索を始める(2011年)
- 5 ゲーム作りに参加・オリジナルキャラクターを量産(2012年)
- 6 社会人になりイラストを描かなくなる(2013年)
- 7 創作活動停止(2014年~2015年)
- 8 1年に1枚だけ描いたイラスト(2016年)
- 9 再び創作活動停止(2017年)
- 10 他人を巻き込んだイラストを描くようになる(2018年)
- 11 2019年、再びイラスト企画を敢行
- 12 2020年、創作を始める
- 13 2021年、受注活動を始める
- 14 結論:10年続けると上達するのか
- 15 結論2:イラストの上手さは依頼にあまり関係ない
- 16 ずっと独学よりもやっぱり講座を受けた方が…?
初めて描いたのは動物(2008年)
僕が初めて描いたイラストは動物でした。この頃はひたすらノートに鉛筆で落書きをしていました。(現在そのノートは残っていません)この画像は落書きをスキャンしてpixiaというペインツールで着色したものです。
このキャラクターはMMORPGの「マビノギ」に登場する「ラットマン」というペットです。ねずみなのに猫背というクセの強いキャラです。なぜこのペットのイラストを描こうと思ったのかは謎。謎ですが、10年後まさか動物に戻っているとは思いもしませんでした。
ペンタブ購入&美少女イラストに目覚める(2009年)
【3月頃】
2009年は初めてペンタブを購入し、フルデジタルのイラストを描き始めた年でした。ペンタブは当時人気だったWACOMのBAMBOO FUNです。この機種は発売から12年が経過しており、だいぶ年季が入ってますが、実は今でも現役で使っています…!これしか持ってません…。(2021年にintuosProに買い替えました。)
そしてこの年は美少女イラストに目覚めた年でもありました。
当時よく遊んでいたマビノギの自分のアバターや、
友人のアバターのイラストを描く事に挑戦していました。
【6月頃】
また、この年はオンラインシューティングの「ペーパーマン」にかなりの時間を費やしていました。キャラクターが可愛かった事もあり、このゲームに登場するキャラクターをよく描いていました。1枚目がスルル、2枚目がミリィというキャラクターです。2枚目のイラストは初めて購入したペイントソフトSAIで描いています。また、初めて背景付きイラストにチャレンジしました。
2枚目のイラストでイラストコンテストにチャレンジも試みました。ユーザーが応募したイラストがロード画面に掲載されるという企画でした。受からなかったですが(笑)
【11月頃】
このころになると目の描き方、髪の描き方などが少し変化し始めました。細かく描こうという意識が芽生え始めたようです…そして「東方」というジャンルにチャレンジしました。この年は大学の友人同士で集まってイラストを描き、コピー本として2009年の冬コミで本を出しました。
この時の学び:他人に向けたイラストを描くとよい。
→自分向けだとつい妥協してしまいますが、他人に向けて描くとなると気合が入るため、その時出来る最大の実力を出そうと頑張れます。他人に向けたイラストを描くのは良い練習になる気がします。
背景付きのイラストを意識(2010年)
【2月頃】
大学の友人とお題を出し合ってイラストを描いたりしました。どんなお題だったかさっぱり覚えていません。このころになると背景付きの1枚絵を意識して描くようになりました。
【3月頃】
オリジナルキャラクターを初めて描きました。ぶどうの擬人化で「ぶどうちゃん」です。まんますぎますが(笑)1年前のイラストと比べるとタッチが変化しているのが分かります。
【8月頃】
ペーパーマンのイラストコンテストに応募したイラストです。このイラストは採用され、実際にローディング画面に使用されました。背景は写真からのトレスです。
【10月頃】
同じくペーパーマンのイラストコンテストに応募したイラストです。これも実際にローディング画面に載りました。ちなみに、1年前のスルルと全く同じ構図で描いています。かなりタッチが変わってきたのが実感できます。また、このころにカラーオーバーレイを重ねるという技を覚えました。オーバーレイを重ねると雰囲気が統一されてちょっとイイ感じになります。このイラストは赤いオーバーレイを重ねています。
この時の学び:複数人で一緒にイラストを描くとよい。
複数人で描いた絵を共有して、お互いに見せつつイラストを描くと、かなり上達を意識するようになります。また、描き方はひとそれぞれなので新しい視点やアイディアを発見しやすい気がします。当時は大学の友人とスカイプで5~6人くらいのグループを作って作業しながら通話し、イラストが出来たら共有、という感じで作業していました。
タッチとレパートリーの模索を始める(2011年)
【1月頃】
ペーパーマンのキャラクター、アルルです。このころ初めて人間以外のキャラクターにチャレンジしました。
同じくペーパーマンのキャラクター、ドットンです。初めて描いたロボットです。背景はゲーム内スクリーンショットの模写です。
【7月頃】
大学で所属していた部活のライブポスターを描きました。ロック感が伝わるようなタッチにしたかったので大幅に描き方を変えました。ドラムは写真からのトレスです。写真は自分で撮影しています。
この時の学び:タッチを変えると新鮮に。
ついつい同じタッチに固執しがち・ワンパターンになりがちですが、思い切ってタッチを変えてみると新たな可能性が見つかったりします。結構おススメです。
ゲーム作りに参加・オリジナルキャラクターを量産(2012年)
【通年】
パズルゲーム「ザストゥン」というパズルゲームのイラスト担当をしていたことがありました。このゲームに登場するメインキャラクター「サファイア」の制作全般を行なっていました。イメージと色を元にラフを起こし、そこからさらに服などのパターンを作りました。ゲーム内では表情も変化するように表情やポーズのパターンも制作しています。
2010年に描いたオリジナルキャラクター「ぶどうちゃん」をリニューアルしました。しばらくツイッターのアイコンやニコニコ生放送コミュニティのアイコンとして使っていました。
「雪が降ってまスノウ」というダジャレから生まれたオリジナルキャラクター「ゆきむすめ」です。雪女の娘で寒いギャグが得意というウザ可愛い系を目指しました。
CCレモンのキャンペーンに応募したイラストです。残念ながら採用には至らなかったのですが、眼鏡にヘッドフォンという自分のフェチを含めてしまった事が敗因だったのではと考えています…。
ピアプロのイラストコンテストに応募したミクです。ギターはヤマハのヴィンテージギターをトレスしました。当時自分が使っていたのですが今は手放しています。このイラストも残念ながら採用にはならなかったのですが、ギターを今にも壊しそうなポージングをさせてしまったことが敗因だったのではと考えています…。
この時の学び:コンテストへの参加はメチャおススメ。
答えが無いのがイラストですが、コンテストには答えがあります。設定されたお題やテーマをもとにイラストを描き、選ばれたものが答えとなるので、落選したとしても答え合わせができます。ユーザー投票型のものだったりすると、「皆から支持されるのはこういうイラストなんだ」というある一種の答えを見つけることが出来ます。
社会人になりイラストを描かなくなる(2013年)
知り合いのボカロPの方にジャケットイラストなどを描いた事がありました。しかし、社会人になった僕は仕事に専念することにし、ペンタブを箱にしまう事にしました。(実は今まで描いたイラストをポートフォリオにして持ち歩き、就職活動をしていた事もあったのですが、イラストの道は厳しく、結局イラストとは関係ない仕事に就いていました。)
創作活動停止(2014年~2015年)
この期間は完全に仕事に全振りしてしまっていたため、イラストは描いていません。ペンタブは棚の奥に追いやられ、ホコリを被っていました。(一切描かなかった訳ではないのですが、ラフ程度のためここでは割愛します。)
1年に1枚だけ描いたイラスト(2016年)
なぜか創作意欲が止まらなくなり、2016年は年賀状としてイラストを描きました。オンラインMMORPG、FF14で使っているララフェルのキャラクターです。こちらの記事でも紹介しています。
この時の学び:お絵描きはスポーツと同じ。
描かないと本当に画力が落ちます。そして元にもどすのにリハビリが必要になります。なので、「全く描かない」のではなく、時間が無くてもスキマ時間などを使って定期的に描いた方がいい気がします。例えば1か月に1枚描く、1日10分だけ描くなど…。
再び創作活動停止(2017年)
またもや仕事に全振りしてしまったため、この年も何も創作出来ていませんでした。しかし、この年はイラストの代わりにカメラを始めました。
他人を巻き込んだイラストを描くようになる(2018年)
時間を全振りしていた仕事を退職して、一定期間やりたい事だけやる事にした僕は、ツイッターで応募頂いた45人の方を巻き込んでイラスト制作を行いました。1枚のイラストの空きスペースでPRしませんか?という企画です。(リンク先で元絵を見る事が出来ます)このイラストは背景は写真からのトレスにアレンジを加えています。また、photoshopの機能を使って、レンズぼかしやRGBずらしという加工も施しています。
そして、このイラストは現在グッズとして販売しています。
(嬉しい事に購入頂いた方もいらっしゃいます)
また、自分以外の方が線画を描き、自分が着色するという分担作業にも初めてチャレンジしました。このイラスト×配信企画ではツイッターで応募して下さった49名の方をキャラクター化し、クラブに集結させるというイラストを描きました。(分担で制作したイラストなのでこの記事には掲載しません。)
また、illustratorを使えるようにするために、自分のアイコンをフラットデザイン風に描き直しました。
2019年、再びイラスト企画を敢行
2018年に引き続き、イラスト企画を再度企画しました。
23人の方を巻き込んでイラストを描きました。参加頂いた方のお名前やサイト名などの情報をロゴステッカーにしてギターに貼りました。詳しくは下記リンクから見れます。ちなみに、このイラストに描かれているBUSACOというキャラクターですが、サイトのヘッダーと記事に使用しているイラストが合計3枚あるのですが、全て表情が違います。
背景は写真のトレスをアレンジしたものを一度キッチリ描いて、あえてレンズぼかしを入れてみました。また、このイラストは表情差分を作り、16パターンの表情を用意しました。
2020年、創作を始める
このイラストは「年賀状カード」として、twitterで仲良くして頂いている方々に送ってみました。楽しかったので、またいつかやろうと思います。
「Noimage」(ノーイメージ)というタイトルで創作を始めました。
時代設定・世界設定に基づくキャラクターイラストを描くために、設定を細かく作り込んだうえでの創作活動を始めました。モデラーさんにご協力頂き、主人公「コハク」ちゃんのLive2D化も行いました。
【キャラクターお披露目】
オリジナルキャラクター「コハク」のLive2Dモデルを杢目ユウさん(@mokume7 )に作って頂きました🤩🥳🔥🔥
以前から少し公開していましたが、これが本当の完成版です!! facerigにも対応しています!!
今後もこの子を中心とした創作を作っていく予定ですのでお楽しみに! pic.twitter.com/IsxEEQqEY8
— BUSSAN⚡️(なんでもクリエイター) (@BUSSAN_8888) October 19, 2020
このプロダクトについては、こちらの記事で紹介していますので良かったら是非読んで頂けると嬉しいです!
2021年、受注活動を始める
2020年の10月から「VRChat」というVRSNSを始めたのですが、これがきっかけとなり「自分のアバターを描いて欲しい」というご依頼を頂けるようになりました。VRChatでは、皆さん思い思いのアバターを作ったり、既製品のアバターを改変したりしてオリジナル要素を足したり、「自分のアバター」を持っている方がほとんどです。VRChatでは、そうした方からのイラストの需要が高く、個人個人が「うちの子を描いてほしい!」というニーズを持っている事が結構あるようです。2020年の暮れに「skeb」というプラットフォームで募集をしてみたところ、早速依頼を頂く事ができ、そこからは2021年からは個人依頼をメインで受けるように切り替えました。2021年5月現在では、有難いことに毎月何かしらのイラストや制作物のご依頼を頂ける状態となりました。
本業とするには到底難しいのですが、VR機器(Oculus Quest2)や新しく買ったペンタブ(intuosPro)などの費用は既に取り戻せているので、副業とは呼べるかもしれません。この調子で無理ない範囲で少しづつ頑張っていこうと思います。
まさかVRChatを始めた事が、イラストの制作活動の転機になるとは思いませんでした。
ちなみに、VRChatはVR機器なしでも遊ぶことが出来るゲームです。僕が実際に当時VR機器無しでスタートした時の話を記事にしていますので、VRChatを知らない方は是非読んで頂けると嬉しいです。
転機のきっかけを作ってくれたOculus Quest2
(液タブを買うより安く手に入るので驚きです)
結論:10年続けると上達するのか
イラストの上達具合については、画像の通りです。正直、「10年経ってもこれ??」感は否めないので、10年で変わったと体感している事を箇条書きにしてみます。
- 紙に描かなくなった
- キャンバスサイズが大きくなった
- 描けるレパートリーが増えた
- イラストコンテストに参加するようになった
- 背景のトレス・モノのトレスが出来るようになった
- 使えるツールが格段に増えた
(鉛筆のみ → ①pixia ②SAI ③photoshop ④illustrator) - イラストを描く過程で他人を巻き込めるようになった
- 参加型のイラストが作れるようになった
- イラストを買ってくれる・依頼してくれる人が現れた
上達するかどうかは人それぞれかもしれませんが、確実にやった分だけの成果は自分の物に出来ると思います。僕の場合は「色んな事が出来るようになった」気がします。特に、ツールは使えば使うほど出来る事や技法が増えると思います。逆に気づいた事として、描き続ける事で「1枚描き上げる時間が短くなった」という声を聞きますが、僕の場合はむしろ遅くなりました。参考イラストや表現方法などを調べる時間が増えたためと思われます…。上達スピードは微速ですが、今後も色んなイラストを模索しつつ、創作活動を続けていきたいと思っています。
結論2:イラストの上手さは依頼にあまり関係ない
言うまでもなく、イラストが上手な方が依頼を受けられる確率は高くなると思いますが、必ずしもそれだけが理由ではない、ということに気づきました。というか、気づくのに10年かかりました。大事なのは、ニーズをキャッチ出来るかという事、そして「依頼を受けてます!」と言えるかどうか、だと実感しました。正直、僕よりも上手なイラストレーターさんはは星の数ほど居ますが、それでも有償依頼を受けれていない方もいると聞いて驚いています。
ずっと独学よりもやっぱり講座を受けた方が…?
僕はずっと独学で10年過ごしてしまいましたが、講座を受けた方が上達が早いのは間違いなし…!イラストやマンガの描き方が学べるオンライン教室「パルミー(Palmie)」がとても魅力的だったので、そっとリンクを置いておきます。
「ILLUSTRATION 2020」を買いました。
最先端のイラストレーターの方々のイラストが見れて最高の1冊です。
参考書として手元に置いてます。
また、吉成曜さんの画集も手元に置いていますが、これもかなりおススメです!