クリエイティブ

歌、ダンス、DJ全てが1つの公演に凝縮されたVRクラブイベント「lJUS」-裏側で起こっていたエピソードを紹介します。

こんにちは。lJUS広報担スタッフのBUSSAN(ぶっさん)です。

VRChatで行くことができるクラブワールド「Club_lJUS(クラブジュース)」では、2021年から2022年にかけて5回のライブが行われました。そして今回6回目のライブ”AMUSEMENT PARK”が3月26日に開催されました。このライブでは今までのDJのみの演目とは違い、VシンガーのaikaさんやvirtualアイドルのELfαさんによる歌や世界的ダンサーのRIRI-.さんや、カソウ舞踏団&MSSによる大規模なダンスパフォーマンスも含まれるという2022年現時点でのVRChatのクラブワールドとしてはほかに類を見ない異例のミックスジャンルライブイベントとなりました。今回はその裏側で起こっていたエピソードを、演者の皆さんにTwitchにてライブ配信でインタビューしてみたので、その内容を記事化してみました。※全文ではなく、一部内容を切り取って記載しています。

5thライブのアフタームービー

ライブ当日の映像をまとめたアフタームービーです。当日の様子をサクッと見れますので是非ご覧ください。(BUSSANが撮影・編集を担当しています)

演者の皆様の視点での5thライブの感想

ぶっさん
ぶっさん
皆さん本日はお疲れさまでした!
まずは今日の感想をお聞きしたいと思うのですが、aikaさんからお聞きしていってもいいでしょうか?
aikaさん
aikaさん
そもそも、誘われた事自体が凄くビックリして。PONYOさんからいきなり連絡が来て…「何だ?」みたいな。VRChat関係の音楽イベントとか結構出てるので、「あ、知ってて暮れてるんだ~」ありがたい…!と思ったんですが、ちなみにこういう感じのイベントです、とビデオを見せられた時に「は?」となって(笑)これに、オレ出るの?みたいな。
aikaさん
aikaさん
最初はDJとして呼ばれたのかな?と思ったんです。わ~DJか~、あんまり上手くないけどな~と思ってたんですが、違うわ、これ歌唱だ、となってw実際にコンセプトアートとかを見せられた時に、ひょえ~~これはすげー!となって。リハーサルを実際に見せて貰ってホントにスゴイ!となって。
PONYOさん
PONYOさん
ちなみに、aikaさんがここで突然誘われた、と仰っている部分の経緯なんですが、僕はClub_lJUSをDJイベントとして終わらせるつもりはそもそも無くて。アイドルを呼んだり歌唱を入れたいっていうのは元々やりたい事ではあったんですが、技術的なハードルが高くて、中々難しい感じではあったんです。ただ、僕はもうlJUSを始めたすぐくらいの段階でaikaさんの事は知っていて、歌でやるとなったらaikaさんの歌唱力の花を添えてもらうしかないなと!そういうつもりで僕はもうお誘いさせて頂いてるんで…!
aikaさん
aikaさん
いや~もうこちらこそです。あんな感じで”歌って踊って”みたいな感じは初めてだったので、頑張ってパソコン!と思って。何とか耐えましたが。でも他の人のショーも見てて思ったんですが、照明ってすげーね!ブチ上がるね。本当に最高でした。
ぶっさん
ぶっさん
ありがとうございました!では次はkouaさんお願いします。
kouaさん
kouaさん
もう本当に感謝しかないんですが、まず前回のワールドを見させていただいて、こんな演出してました、と映像を見せられて度肝を抜かれまして。えっ、こんなに凄い舞台に出れるんだ!と感動しまして。始まった瞬間大勢の方が見に来てくれて、感無量でした。もうこれで、私は満足です!
ぶっさん
ぶっさん
2分でフルインスタンス(満員)でしたもんね。
kouaさん
kouaさん
実は裏ではダンサーメンバーでインカムを繋いでいまして、表面上はスーツを着て佇んでいたんですが、裏ではインカム内でめちゃくちゃ盛り上がってしまいました(笑)
PONYOさん
PONYOさん
僕も途中からカソウ舞踏団さんのインカムに入ってやりとりを聴いてたんですが、今のこのテンションからは想像も付かないくらい、「ハイッ、次入って!次一旦引いて!」みたいなビシッとした指示出しをされていて、ビックリしたんですよね。
RIRI-.さん
RIRI-.さん
あれはね~密着ドキュメンタリーが欲しいですね…!
PONYOさん
PONYOさん
あの音声はちょっと公開したいくらい凄かったですよ。
ぶっさん
ぶっさん
ありがとうございます!では、次はyoikamiさんから感想を頂いても良いですか?
yoikamiさん
yoikamiさん
私、こういうと物騒なんですが、「Club_lJUSぶっこわしてやるぞ…!」くらいの気持ちで挑んでいたんですよね。やっぱり主役は歌とDJだという事は分かっていたのですが、それに準じながらも隙あらば横から主役をかっさらって行こうと思っていました。
yoikamiさん
yoikamiさん
ただ、同時に横にいらっしゃるRIR-.さんも世界チャンプの方ですから、もう負けてられないって気持ちもありましたね。これだけの力がぶつかり合ったら何か起るんじゃないか!?とむしろ何か起こした方が面白そうなんじゃないか?と思っていました。
PONYOさん
PONYOさん
今、yoikamiさんからダンスの世界チャンプという言葉が出たのですが、ちょっと凄すぎて僕からは説明が難しいので…良ければあらためてお二人の自己紹介を詳しくお聞きしても良いですか?
yoikamiさん
yoikamiさん
私は、もしかすると日本の方々にはあまり馴染みがないかもしれませんが、アメリカのテキサス州オースティンで行われている「サウス・バイ・サウスウエスト」(通称:SXSW)という国際的な音楽祭・映画祭で世界初のXRダンスコンテストが開かれまして、そちらで優勝させてもらったり、日本で開かれるダンスの祭典、「日本ど真ん中祭り」で世界初のVRよさこいチームを作らせてもらって、そこのリーダーとして2連覇を重ねていたり、レインダンス国際映画祭に出たり、はこだて国際民俗芸術祭に出たりして、自他共に世界さいつよと言っても過言ではない活動をしてると思ってはいるのですが…!
yoikamiさん
yoikamiさん
もう一名の世界さいつよがこちらの、RIRI-.さんでございます…!
RIRI-.さん
RIRI-.さん
改めまして、私はダンスゲームの世界チャンピオンのRIRI-.と申します!ダンスゲームというのは、現実での活動になるんですが、ゲームセンターにある例えばダンスダンスレボリューションのようなゲーム機をイメージ頂くとわかりやすいかもしれません、今結構そういったダンスゲームが沢山あるんですが…実はだいたいのそういうダンスゲームで世界チャンピオンを取っています。
PONYOさん
PONYOさん
さらっと言うけど凄すぎません???
RIRI-.さん
RIRI-.さん
ありがとうございます、前提としてですが、僕はダンスゲームがゲームとして上手いというよりは、パフォーマンスのダンスとして見せる、という事をやっています。当然ゲームなので、普通は得点が高い方が優れていて勝ち負けが決まるというのが一般的ですが、ゲームの難易度が上がってくるとダンスとは言えないような動きが要求されたりしてしまうんですよね。
RIRI-.さん
RIRI-.さん
僕はそこをマジのダンスで踏みながら動くというボケ返しのような事をやっていて、その分野のコンテストでだいたい優勝させて頂いています。VRのゲームの世界公式大会などでも優勝させてもらっています。あとはゲーミングチームとして企業にも所属している、プロゲーマーのような一面もあります。タイムリーな話題でいうと、昨日TBSで僕のダンスの動画が流れたりしました。
PONYOさん
PONYOさん
凄いですね、ちょっと圧倒されちゃうというか…!
aikaさん
aikaさん
RIRI-.さんの動画をみてDANCERUSHやりたいと思いましたもんね。
RIRI-.さん
RIRI-.さん
そうでした!今日は私はピエロとしての出演だったんですが、遊園地として、皆さんにお帰り頂いた後(閉園後)というテーマを物凄く掘っていて。まず専用ムービーが凄かったですよね。ただ何が一番凄かったかって、お客さんマジで帰るやろ…と思ってしまうくらい本当に閉園したことですよね!一旦終わらせてすぐアンコールに入ってしまうパターンってよくあるじゃないですか?でも、これは完全に閉園したわ…!というくらいしっかり終わらせてから一気にムービーの演出で持っていくという、この演出こそがlJUSの凄い所だなと思いました。こういう世界観に1ピエロ(1人のピエロ)として協力できて楽しかったです!
yoikamiさん
yoikamiさん
2ピエロでしたね!(1人で二役を演じられていたため)
PONYOさん
PONYOさん
そこも少し説明させて頂くと、ステージを最初から見て頂いていた方は、赤いピエロと黒いピエロが居た事がお分かり頂けたと思うのですが、あれは実はRIRI-.さんのもう1台のパソコンでもう一台分のフルトラの装備をRIRI-.さんご自身が1人で同時に動かして、1人が動くともう1人も完全にシンクロして動くという仕組みになっていました。ちなみに、これでライブパフォーマンスをするのは初めてですよね?
RIRI-.さん
RIRI-.さん
はい、初めてです!これは後でまたお話ししますが…僕はこのシステムをお試しで披露できる場所を探していたところ、ガチガチのイベントオファーが来てしまったという形になっています(笑)案の定トラブルも発生したんですが、未完成のシステムを試せるというこれ以上ない経験をさせて貰えたと思っています。
ぶっさん
ぶっさん
ありがとうございます!そのお話しも後ほど詳しくお聞きしたいと思います!そしたらニナさん、感想をお聞きしても良いでしょうか?
初瀬ニナさん
初瀬ニナさん
実は今回のClub_lJUSはめっちゃ悔しいとおもった場面があって…!ギリギリまで配信システムを構築してたんですが、直前で色々とトラブルがあって…本当はもっと演者にズームするようなカットが撮れるようにしていたんですが、今回はお見せ出来ずでした。次回のlJUSでは改めてシステムを作り直すくらいの勢いで挑みたいと思います!今回はちょっと悔しかったですね…!
PONYOさん
PONYOさん
でもね、こういう「悔しい」という想いによってlJUSはどんどん良くなって行ってると思っています。ニナさんにも、ニナさん以外のスタッフにも大感謝です。
ぶっさん
ぶっさん
少しフォローさせて頂くと、今配信を聴いてくれてる方だったり、僕のフレンドさんだったりが、本番のlJUSに満員で入れないって声をお聞きしてて、僕の方から配信に案内したりしたんですが、今日ニナさんが配信してくれなかったら皆さんの活躍をリアルタイムでは見れていないはずなので、そこはアングルがご自身で納得が行かなかった部分などはあるかもしれませんが、この配信が今日できたからこそ、皆さん同じタイミングで同じ感動を得られたんじゃないかと思います。そこは本当にいつもありがとうございます。
初瀬ニナさん
初瀬ニナさん
そこは確かに、頑張ったところです!
ぶっさん
ぶっさん
いえいえい本当に、ニナさんのおかげだと思います。
では僕の方からも少し感想をお話しさせて頂くと、今回のlJUSはいつもと違う部分があってですね、今まではDJイベントが主軸になっていて出演者は全員DJさんであり、DJブースの後ろに立っていただく事が多かったと思うのですが、今回はDJブースの前に立つ人の方が多かったんですよね。ダンサーさんとかシンガーさんとか。お客さんにより近い位置でのパフォーマンスが多かったので、これはまた新し世界が見えたな、という印象がありました。毎回lJUSは「良かった」という感想を更新しているのですが、今回は新しい良さが感じられたかなと思っています。以上です!ではまるぽっぷさんにバトンを渡します!
marupopさん
marupopさん
そうですね、私としては普段スタッフ側でやってたので、今回演者側で呼んで頂けるとは思っていなくて、凄くビックリしました。今回はスタッフと演者、どちらもやってたんですが、配分ペースがめちゃくちゃ悩ましくて…!開発をやって、セトリを考えて…また開発に戻って、みたいな。今日の午前中にセトリを完成させて…本当にギリギリだったんですけど、楽しんで貰えたならとても良かったなと思っています。
ぶっさん
ぶっさん
ありがとうございます!では最後にPONYOさんからも感想をお願いします!
PONYOさん
PONYOさん
実はClub_lJUSはいつもどこかしらのタイミングで僕の出演があるという演目になっているのですが、今回は演出に集中しようという事に決めてやっていて、ストーリーや背景を考えてやっていたんですが、それをやっていく中で、僕の中で僕が1ついつも意識している事があって、それは「スベるギリギリを突かないと面白くない」というところなんですよね。なので、恥ずかしさを超えた先にカッコいいものがあると思ってるので、割と中二病だったり、ベタベタに見えるような、傍から見てるとちょっと恥ずかしいな…みたいな事ってあると思うんですが、そういうのを”サムイ”で終わらせないような事を凄く重要視して考えていて。
PONYOさん
PONYOさん
ちなみに、今回のアミューズメントパークというテーマはちょっと”子供っぽい”と思っているんですが、この子供っぽい事を大人が本気でカッコよくするためにはどうしたらいいんだろう、みたいな事を考えていて…とは言え、当日まで本気で「これ大丈夫かな…」と失笑しちゃわないかな…という心配をずっとしていたんですよ。受け入れてくれるかどうか、かなりギリギリを突いちゃったんじゃないかと…。僕が仕込んだ演出で皆がサーッて静まり返ってしまう様子を何回も夢に見ましたね。ただ、実際には各演者さん達が凄い熱量で本番に出て下さって、本当に安心して見ていられました。演者として出演していなくても、見ている側の人間として、これは凄く伝わるものがあるなと思いました。とにかく出演して下さった皆さんには感謝しかないです。本当にありがとうございました。
aikaさん
aikaさん
こちらこそありがとうございました!
yoikamiさん
yoikamiさん
ありがとうございました!
ぶっさん
ぶっさん
本当に毎回そうなんですが、lJUSは熱量が凄いんですよね。頼まれたからやる、仕事だからやる、という事ではなく、1人が持っている「盛り上げるぞ」って気持ちが高いんですよね。今日は特にそれが過去最高に高かったなと感じました。
PONYOさん
PONYOさん
さっきのyoikamiさんの話しに戻りますが「ぶちこわしてやる!」とまでは行かないけど、何かやらかしてやる、くらいの気持ちが皆から伝わってきて、それでも負けない!という熱量がどんどん上書きされていく、みたいな熱量が重ならないと出来ない温度感というのがあると思うんですが、とにかく今回は演者さん達を煽ったな、という自覚がありました(笑)なので心苦しくもありますが、感謝しかないんです。
aikaさん
aikaさん
それを聞いたら私が呼ばれた理由が完全にわかりました。
PONYOさん
PONYOさん
そうですよ!パワー系が必要だったんです。

 

lJUS5thのストーリーや背景設定について

ぶっさん
ぶっさん
先ほどPONYOさんが話されていた「演出を考える」という部分について少し詳しくお聞きしたいのですが、今回どういうストーリーだったのか、どういう背景があったか、見て頂いた方は恐らく分かったかと思うんですが、改めて言語化して、どんなものだったか簡単にお聞きしても良いですか?
PONYOさん
PONYOさん
そうですね、まずはアミューズメントパークをなぜやろうとしたのか、という部分からお話ししようと思うんですが、今までlJUSはナンバリングで言うと3まであって、そこまでが本編というシリーズだったんですね。4は一応コラボ回という扱いになっています。で、実は3で話しが行きつくところまで行って落ち着いてきたので、今回は完全にシリーズを一新して、新しいシリーズをスタートしたいと思いました。
PONYOさん
PONYOさん
そこで最初に思いついたのが、アミューズメントパークという遊園地を舞台にしたパフォーマンスを見せる事だったんですね。遊園地を舞台にした理由はいくつかあるんですが、一番大きい部分としては、歌とかダンスとかDJとか色んな形のパフォーマンスがあると思うんですが、それが一か所に集まって許される場所ってどこだろうって考えたときに、例えば遊園地に小さなステージがあったりするじゃないですか?そこであれば、様々な形のパフォーマンスができて、破綻しない形で色々出来るんじゃないかと思ったんですよね。
PONYOさん
PONYOさん
非常に便利だったんですよ。このアミューズメントパークという題材自体が。かつ、2つ目の理由が、遊園地にリアル演出として仕事で関わったことがあったんですよね。そういう意味で、遊園地だったら演出を組みやすいなと思ったんです。例えば今BGMとして流れている曲の選曲だったり、アナウンスの文言を考えたり声優さんをアサインしたりとか、今回僕の方で全部やらせて頂いてるんですが、こういう組み立てがやりやすかったんですね。なので結構ノウハウを活かせる部分もあったので安心してやれるな、みたいな。
yoikamiさん
yoikamiさん
私も舞台の演出をやる人間なので、実は演出家として共通点があるんですが、やはり舞台とアミューズメントパークでは違いもあって、こうしたDJだったりダンスだったり、歌だったり、ジャンルの違うパフォーマンスを上手くまとめるのに、演出としての部分で非常に勉強になりました。
PONYOさん
PONYOさん
そういって頂けると有難いですね…!僕なんか今は演出家じゃなくてただのサラリーマンなんで。褒められすぎて変な汗出てきました。
PONYOさん
PONYOさん
まあそんな感じでやれる土壌が見えてきたので、そこからストーリーを考えていきまして、各演者さんたちに、こういう時間帯でこういう演出を組むとこういうポジションとして目に映ってくれるんじゃないかな、という事を考えてそれぞれのタイムラインを作ったんですよね。
PONYOさん
PONYOさん
1回目初手でまるぽっぷさんがDJをやって頂いていたわけなんですが、DJパフォーマンスをやりたかったというよりも、遊園地の雰囲気というものを作りたいと思っていて、遊園地って色んな用途で色んな世代の方が来るじゃないですか?カップルだったり、子供連れの家族だったり。で、今回まるぽっぷさんにはその楽しみ方の一つとして、中学生や高校生のカップルが遊びに来るようなデートコースとしての遊園地をイメージしてもらいたいという話しをしていて、日中の健全な遊園地みたいな、甘酸っぱい感じにしてもらいたいなというのがあって、子供っぽさを意識してもらっていたとおもっていて。
yoikamiさん
yoikamiさん
いやー完璧でしたね!
aikaさん
aikaさん
完璧でした。
PONYOさん
PONYOさん
いやー、めちゃくちゃ可愛く踊りながらやってもらって、本当に良かったです。実はうちのlJUSの内装のモデリングの一部をやってもらっているのがmarupopさんなんですが、結構marupopさんが作っているものって実は沢山あるんですよ。質感とか雰囲気とか、そういうのを作るのが凄く上手なんですよね。なのでDJとしての技術というよりも、空気感を作る1番バッターとして最初に思いついたのがmarupopさんだったので、お願いした、という経緯となってます。
marupopさん
marupopさん
すごい!今もしかしてめっちゃ褒められてます?
yoikamiさん
yoikamiさん
起承転結の”起”ですからね。
PONYOさん
PONYOさん
そうそう、ここでコケるとやっぱりイメージが伝わらなかったりしちゃうので、大事なんですよね。
PONYOさん
PONYOさん
で、2番目に演じてくれたのがElfaさんなんですが、先ほどお話ししたように、遊園地の中の小さいステージにアイドルがライブしに来ました、みたいなシチュエーションの演出となっていて、そしてaikaさんのタイミングでは夜のシーンに切り替わっていて、黄色いライトが点灯して、夜のような雰囲気になっていたと思うんですが、最後夜のパレードを見ている時の気持ちってワクワクと同時に少し寂しさがあるじゃないですか?それを演出したいなと思って、aikaさんに3番手をお願いしたんですね。
aikaさん
aikaさん
あれですよね、アイドルとか歌手がお仕事で歌いに来ている、というよりは、私はlJUSのオフィシャル(主役)としてお呼び頂いたというイメージだったので、とても嬉しかったんですよね。
PONYOさん
PONYOさん
そうですそうです!ちなみに、オフィシャルでなかったのは4番手のKillUさんだけで…彼は遊園地に棲みつく怪異だったという設定ですね。
aikaさん
aikaさん
すごいカッコよかったんですよね!本当に!
PONYOさん
PONYOさん
実はあの演出はモチーフにした怪談話があって、実際に夜の遊園地にお化けが出るという会談話を聞いた事があって、それを題材にして演出を考えたんですよね。ただ、僕としては少し自信がなくて、地方独自のものだったり、あまり皆共通認識がなかったらどうしよう…と思ったので周囲の人に、夜中の遊園地にお化けが出るタイプの怪談話を聞いたことがあるか聞いてみたんですよね。そしたら「ある」という答えが殆どだったので、今回はそれを表現したい、と思ったんですよね。これを表現できるのは、KillUさんしか居なかった、という訳です。
yoikamiさん
yoikamiさん
本当にカッコ良かったですね。世界観が凄かったです。
PONYOさん
PONYOさん
そうなんですそうなんです。実はいつもはああいう感じじゃないんですよ。
ぶっさん
ぶっさん
確かにそうですよね、いつもと違う感じでしたよね?
PONYOさん
PONYOさん
そうなんです。いつもは硬いテクノをやったりとかすることが多いんですが、今回なんというか、グルーヴ感というか雰囲気を作ってアップダウン、緩急のある感じにまとめてくれたんですよね。
aikaさん
aikaさん
あの短い時間の中でもしっかり起承転結がありましたもんね。
頭の中でストーリーを想像しちゃってましたもん。
PONYOさん
PONYOさん
そうなんですそうなんです。VRChatのDJさんってものすごく沢山いるんですけど、僕の中では彼が一番上手いDJだと思っていて…あっ褒めすぎかなこれは…ちょっと褒めすぎたかもしれないな~
ぶっさん
ぶっさん
おやおや?
PONYOさん
PONYOさん
やっぱりやめよ、この話!(笑)

 

ステージの開発やギミックのアイディアについて

ぶっさん
ぶっさん
少し話しを戻すと、今回のAMUSEMENTPARKではPONYOさんの経験にもとづいたストーリーを意識した部分があって、そのストーリーや演出に沿ったワールド作りや開発の一部をmarupopさんの方で対応頂いていたかと思うのですが、今回の開発にあたって苦労した事とか、好きだったポイントなどはありますか?
marupopさん
marupopさん
前回は「タケミナカタ」というでっかいキューブのギミックを作っていたのでかなりインパクトがあったんですが、今回はちょっと控えめの感じだったんですね。今回はメリーゴーランドの馬が設置してあったんですが、メリーゴーランドのアセットから馬と棒をはぎとって動かしていたんですね。そうなんです。無理やり動かしてました(笑)あとは紙吹雪のパーティクルだったり、風船を作りました。あとは緞帳をおろしたりするギミックも作りました。
ぶっさん
ぶっさん
緞帳(どんちょう)のギミックが今回本当に新しくて…!毎回演者の入れ替えのタイミングをどうするか、という部分が今まで課題だったと思うんですよね。それに対して、今回は緞帳が一回下がる事で区切りができて、良かったなと感じました。
PONYOさん
PONYOさん
でも実はあれは僕のアイディアじゃないんですよ。スタッフ同士で打合せしている時に出てきた話で。ねぇニナさん?
初瀬ニナさん
初瀬ニナさん
ピース。
RIRI-.さん
RIRI-.さん
でもあの時に緞帳があって本当に助かりました。僕は転換のタイミングで位置合わせをするのに余裕で1分以上かかるので、もし幕が下りてなかったらかなり不格好だったと思います。
PONYOさん
PONYOさん
当初は照明を完全に暗くして、何も見えないようにしようと思ったんですよね。ただ、それよりも正直見えてる物があった方が空気感が伝わりやすいなと思って。アイディアが出てきたときに、それしかない!と思って即決しましたね。そんな勢いで決めちゃったのに作ってくれたふぉっくすさんには頭が上がらないんですが。
PONYOさん
PONYOさん
普通のステージだったら、演者がステージに上がって準備して、今までプレイしてた演者がステージから降りて、というフェーズがあると思うんですが、見ていた人からすると気持ちが引き戻されちゃう感じがあると思うんですね。ただそこを演出の一環として繋ぐことができたら、右肩上がりに高まっていくんじゃないかと思ったんですね。
aikaさん
aikaさん
フェスとかライブ感が大事なステージだったら転換も含めてカッコ良かったりするけど、今回みたいにストーリーがしっかり組んである内容だとやっぱり幕がないとね…!
yoikamiさん
yoikamiさん
あと、幕が上がるときのワクワク感ってありますよね!
aikaさん
aikaさん
そうそう!上がる瞬間も含めて演出に出来るのは良いですよね。
ぶっさん
ぶっさん
あとはブザーとかアナウンスも良かったですよね。
aikaさん
aikaさん
良かったですね~!演出って本当に細かいところが大事なんだなと思いました。もちろんあのでっかいステージがあるからこそ、ではあるんですが、リアルだったら遊園地に行くと聞きなれちゃってて何とも思わないけど、それを演出として再現する時の細かいディティールって、あればあるだけ良いとされてますもんね。古来より。

ライブ本番の演出について

即興により行われたyoikamiさん&kouaさんのパフォーマンス

ぶっさん
ぶっさん
そしたらちょっと次の話題に行こうと思うんですが、この緞帳の内側で、今回は皆さんに演じて頂いたわけですが、yoikamiさんとkouaさんにお伺いしたいのは、ダンスパフォーマンスにおいて今回結構色んな見せ場があったと思っていて。その見せ場について良ければ可能な範囲で語って頂きたいのですが…!
yoikamiさん
yoikamiさん
実はあのステージの時に、姿を消す、姿を表す、同期がズレやすいVRの中で一緒にデュエットする、など色々な演出を行っていたんですが、あれはインカムを繋ぎながら裏で指示を出したりコミュニケーションしながら対応していたんですよね。例えばaikaさんの曲の時、しっとりした曲調だった訳ですが、あの時裏では一生懸命名前を呼びあっていたんですよね。例えば「koua!」と名前を読んだらkouaさんが1秒以内に出てきたり。「ねこたん!」と呼んだらねこたんが消えたり。
ぶっさん
ぶっさん
え~~~~!そんな事が裏で行われていたなんて…!
yoikamiさん
yoikamiさん
そうですそうです。そして台本などは一切なかったのであれは全部私の即興で指示を出して演出を行いました。
ぶっさん
ぶっさん
え~~~~~~!!即興だったんですか!?
aikaさん
aikaさん
なのでもう二度とできないです。あれ。
yoikamiさん
yoikamiさん
そうですね。もう二度とできないと思います。ちなみに、RIRI-.さんとの絡みも即興でした。
PONYOさん
PONYOさん
僕もね、RIRI-.さんとyoikamiさんの掛け合いの時にインカムを聞いてたんですが、その場で「点滅しよう!」とか「移動しながら踊ろう!」とか「操り人形みたいに演出します!」みたいなことをスゴイ勢いでやりとりしてて、それを聞いてるだけでも圧倒されてしまったんですよね。
ぶっさん
ぶっさん
え?ちょっと待ってください?あの本番のRIRI-.さんとyoikamiさんの掛け合いって完全即興だったんですか?
RIRI-.さん
RIRI-.さん
はい、全部即興です。
ぶっさん
ぶっさん
マジですか!?!?!?
yoikamiさん
yoikamiさん
しかも、あの時RIRI-.さんのマイクの調子が悪くて、僕の声がRIRI-.さんに聞こえているか分からない状態でやりとりしてたんですよね。例えば、ダンスの振り付けで「ポッピン」という動きがあるんですが、「RIRI-.さーん!聞こえてたら一瞬ポッピンしてください!」と伝えてRIRI-.さんがポッピンの動きをするのを確認して、「聞こえてますね!そしたら僕この動きをするんで合わせてください!」まさに言語外コミュニケーションみたいなことを本番でやってました。
RIRI-.さん
RIRI-.さん
この話しはきっとこのアーカイブ(または記事)を見た人は得するポイントですね。
aikaさん
aikaさん
すげ~~~~~~!
ぶっさん
ぶっさん
もう全然信じられないです。そんな事できるんです!??!ヤバ…!
yoikamiさん
yoikamiさん
そう、でも本当なんです。多分これが裏話として一番面白かったエピソードだと思います!
PONYOさん
PONYOさん
そう、本当にあれは感動しました。
ぶっさん
ぶっさん
いやいやいやいや!あのマリオネットのように繰り手で操る動きも凄かったんですが、ステージのセンターに二人で横並びに並んでシンクロする動きがあったじゃないですか?あの動き、絶対事前に打合せをしてると思っていたのですが、それも全部即興なんです?
kouaさん
kouaさん
いやいやいやいや、即興です。
ぶっさん
ぶっさん
全く意味が分からないwwww
yoikamiさん
yoikamiさん
RIRI-.さんの動きをみて、次の動きを予測しながら動いていました。一緒に踊る事は結構あるので、ある程度分かるんですよね。
RIRI-.さん
RIRI-.さん
そうなんです。yoikamiさんから「どんな動きしても僕ついていくんで!」と言われたので、はいよ!そしたら予測しやすいようなダンスをやるね!と、信頼関係で投げる。という感じです。
yoikamiさん
yoikamiさん
ですです。お互いの信頼関係ですね。RIRI-.さんに僕が合わせるんですが、RIRI-.さんも僕が合わせられるような動きをすると。
ぶっさん
ぶっさん
リアルだったら目配せやアイコンタクトが出来るんですが、VRなので出来ないじゃないですか?それにラグもあるし、おまけに声も聞こえてないんですよね?
yoikamiさん
yoikamiさん
ラグはもうプロなんで。ラグがあったとしても合わせられるんです。
PONYOさん
PONYOさん
ちなみに、RIRI-.さんが黒と赤のピエロを2人分同時に操って踊った訳ですが、途中で赤いほうのピエロがトラッカーの調子が悪くて離脱せざるを得なくなってしまったんですね。その赤のピエロが居なくなってしまったことは、演出上見ている人からするとそこまで分からないようにリカバリーできていると僕も思ったんですが、途中からyoikamiさんから申し出があって、「僕が赤いピエロの役として追従します!」と。それでああいう形のコラボレーションになったんですね。あれは演出としては本当に良くなったと思います。
ぶっさん
ぶっさん
マジですか…!!!!凄すぎる…!!!
RIRI-.さん
RIRI-.さん
実は本番前の打合せの時に、ある程度のトラブルは想定していて、もし僕のトラッキングが死んだらこうします!みたいな事は話してあったんですよね。こういう対応は修羅場をくぐってきた人同士だからこそできる事だと思います。
yoikamiさん
yoikamiさん
色々な裏話が出てきますが、本当はカソウ舞踏団は3組目までしか出演しない予定だったんですよ。そこを急遽でる感じになったんです。
ぶっさん
ぶっさん
最後だから全員集合なのかと思ってしまってました…!
PONYOさん
PONYOさん
いや全然…最初の予定ではそうじゃなかったんです。
ぶっさん
ぶっさん
嬉しい事に、配信のコメントで「VRChatまだ行けてないけど見てます」というお声も頂いています。
PONYOさん
PONYOさん
嬉しいですね。ありがとうございます!
marupopさん
marupopさん
実を言うと、私の知り合いの方で、3DCG界隈の方が、今回の公演を見るためだけにVRChatを始めて来てくれた人がいたいんですよ。
RIRI-.さん
RIRI-.さん
それはスゴイですね!!!
marupopさん
marupopさん
今後も、VRChat外にも波及するように活動していけたらいいですね。

意外な組み合わせには理由があった。ELfαさん&Mazznさんのパフォーマンス

PONYOさん
PONYOさん
ちょっとエルちゃんについて語らせていただいてもいいですか?
ぶっさん
ぶっさん
ぜひぜひ、どうぞ!
PONYOさん
PONYOさん
実は今回一番最初の出演してほしいと声をかけたのがエルちゃんだったんですよ。僕、実はこう見えてアイドルが結構好きでして…。あまり詳しいという訳ではないんですが、でもアイドルを応援するのが好きなんですよね。そこで今回は「どうしてもアイドルライブをやりたい」と。僕の手でアイドルマスターをやりたい、という想いがありまして。PONIYOPになりたいと思いまして。
PONYOさん
PONYOさん
昨年の10月とか9月くらいには実はお話をしていて。その時はまだ具体的ではなかったし、技術的にも難しかったので、出来るという確約は出来なかったんですが、とにかくそれくらい前からお話をしていて。なので今日はちゃんと始まった瞬間泣いちゃうかと思いました。嬉しくて。
PONYOさん
PONYOさん
ただ実は色々障壁もあって。僕らはいままでずっとDJイベントとしてやってきたので、アイドルが突然でてきたら、界隈が違い過ぎて楽しみ方が分からないじゃないですか?なので流れを持っていける強い男が必要だと思って、今回Mazznさんにお声掛けしました。
PONYOさん
PONYOさん
で、Mazznさんは前回のlJUS3の時にDJとして出演いただいていて、とにかくガッツリ盛り上げて頂いて、本当に素晴らしい!という評価しかなかったんですよね。それを見ていたので、どんな演者であっても盛り上げる事が出来るのはミスターMazznじゃないかと思いまして、今回お願いしたという訳なんですね。
PONYOさん
PONYOさん
えるちゃんは今回のようなイベントに出るのは初めてだったので、色んな意味で助けて頂いて本当に良かったなと思っています。実はトークの内容とかもMazznさんが考えてくれてるんですよ。
marupopさん
marupopさん
私がちょっと早めに終わってしまったので、その時間を埋めるのにもアドリブがあって、尺の調整が完璧でしたね。
aikaさん
aikaさん
面白い司会者みたいなイメージついちゃったけど、彼は本来DJですからね。
ぶっさん
ぶっさん
前回のlJUS3の時もだいぶアドリブして頂いたと思うんですが、その場の空気の変え方をかなり熟知していらっしゃるかなと思います。そして、そのコンセプトに沿った空気の変え方をしてくれるんですよね。

場の空気を一瞬で変えたaikaさんのパフォーマンス

ぶっさん
ぶっさん
ELfαさんの後がaikaさんだったわけですが、僕の目線としては、空気がガラっと変わってしまってスゲェ!と思っていたんですが、ライブをする上で意識した部分とか、こだわった所などあれば、お聞きしてもいいですか?
aikaさん
aikaさん
えーと…ないです!
ぶっさん
ぶっさん
えっ!!!!!逆に!?!?
aikaさん
aikaさん
私の番では、実はPONYOさんからコンセプトをガッツリ全部聞いていたわけではないんですよ。アイドルとして動くとか、そういうお話は特に無くて。なので私は呼んでもらったアーティストではなく、lJUS側の演者としての気持ちがもう勝手に頭の中にあって、なのでMCどうしますか?と聞かれた時に「そういえばMCあったな」と思ってとりあえず名前を名乗った感じなんですよね。あまり変に演技を入れて空気を壊したくないなと思ったので、純粋なlJUSのキャストとして登場した感じになっていました。というかそうしたい、と思っていましたね。
yoikamiさん
yoikamiさん
めちゃくちゃカッコよかったです。力強さがあって。1曲目から「クイーン」という感じでした。
yoikamiさん
yoikamiさん
これはダンサー側のインカムで起きていた裏話なんですが、aikaさんが歌った曲の最初の方に語りがあるとおもうんですが、その部分が結構大事だなと思ったので、その0.5秒前くらいのタイミングで私が結構大きな声で「跪け!」って掛け声を出したんですよね。そしたら物凄くキレイに全員跪いて。もうこれはaikaさんパワーだと思いましたね。
aikaさん
aikaさん
バシッと決まってましたね(笑)
ぶっさん
ぶっさん
つまり、あのダンサーさんが跪いていたのもその場のアドリブでの演出の一部だった、という事でしょうか?
yoikamiさん
yoikamiさん
そうですそうです。その場の私の即興です。
aikaさん
aikaさん
カソウ舞踏団の皆さんとの事前のやりとり、ほぼ無いですからね(笑)
だからもうあのステージは二度と出来ないんです。
ぶっさん
ぶっさん
えっ!!!!!!!!!!!!マジですか?????????
PONYOさん
PONYOさん
そうなんです、だから皆さんが思う「これが正解」というのを各々やった結果が今回のライブだったので、ほんと、殴り合いで成功したな~みたいなところはありましたね。
PONYOさん
PONYOさん
これはここに居ないメンバーの話しなんですが、今回のライブで照明を担当してくださったソルフェジオさんという方がいるんですが、彼はかつてlJUSでDJとして出演をしていて、彼も凄くその場の空気を読み取って反映させるのが上手い人で、ひとことで言うとセンスがあるんですよ。で、ある程度こちら側で組まなきゃいけなかったりという事は全く無くて、どんどんご自身で新しい演出の仕方とかを組んでくれて、僕がリハで見たときにはもう完成されてるみたいな状態になっていたんですよね。
PONYOさん
PONYOさん
今回はそういった複数の方がみんなで良くしていこうという行いが重なって、例えばaikaさんの歌唱にソルフェジオさんのライトが当たって、その光をうけて踊るkouaさんがめちゃくちゃカッコいい、みたいな奥行のあるステージが出来たと思うんです。これも照明のソルフェジオさんがいたからこそだと思っていて。
ぶっさん
ぶっさん
lJUSでいつもありがちな現象なんですが、みんなが自発的に色々考えて提案することで、本番がめちゃくちゃ良くなる事って多々あってですね。今回もまさにそれだったのかなと思っています。

トラブルも演出の一部に変えたRIRI-.さんのパフォーマンス

ぶっさん
ぶっさん
もうひとつ最後に1つだけお聞きしたい事があって。RIRI-.さんいにお聞きしたいんですが、今回RIRI-.さんは1人で2人分のダンスを演じられた訳ですが、それってどういう仕組みでダンスされていたのかお聞きしてみても良いですか…?
RIRI-.さん
RIRI-.さん
はい、実はですね我が家には2人分のフルトラ機材がある状態でして、うちが夫婦でダンサーをやっているんですが、フルトラで二人でダンスを出来るようにという事で2人分のフルトラ機材を用意したんですが、実は妻がVR酔いがかなりあって、なかなかプレイ出来ずに機材を持て余してたんですね。そんな時に思いついたのが、1人で2人分のフルトラ機材を装着することで2人分のダンスが出来るというもので、コントローラーで位置を調整しながら踊ることで、ステージの上で向かい合ったり左右対称の動きが出来るというギミックだったんですね。これはまだやっている人はあまり居ないなと思って。
RIRI-.さん
RIRI-.さん
で、この話しの面白いところはですね、これをツイートした時にだいたい1300RTくらいのバズだったんですが、ツイートして1時間後にPONYOさんからDMが来て「演出がすごく良かったので、オファーさせて頂けないでしょうか」と!!「これだ!」とおもっちゃいましたね(笑)
ぶっさん
ぶっさん
いやマジですか(笑)
RIRI-.さん
RIRI-.さん
しかも上げている動画はcrusterだったんですよね。VRChatではなくて。
それにも関わらず一瞬でDMが来て本当にビックリしました(笑)
RIRI-.さん
RIRI-.さん
Unityが苦手なのでなんとか楽をしようと思って試行錯誤した結果がこれでした。ただ実は難しい事も結構あってですね。今回頭にヘッドセットを付けるのが難しかったので、頭にトラッカーを装着したんですね。Quest一つと、Viveトラッカーを頭に付けての編成で今回チャレンジしたんですが、実はステージの本番中にQuestがトラッキングを失ってしまって。トラッキングを失った場合は自分で歩いて8の字を書かないといけないんですが、それをするために即興で演出を考える必要があって。トラッキングを失った方のアバターを突き飛ばして、倒れたように見せかける演出をその場でやったんですね。
ぶっさん
ぶっさん
なるほど!!!あれはそういう演出だったんですか…!!!
RIRI-.さん
RIRI-.さん
そうなんです。それで突き飛ばしたあとに8の字を書きにいって復活させようと思ったんです。実は本当はトラッキングを失った場合の対処をあらかじめ決めてあって、もしそうなった場合は片方のアバターを退場させて1人で踊るという約束になっていたんですが、頑張って復活させることが出来れば1発逆転もまだ有るかもしれない…!そう思って部屋で待機していた妻を大声で呼んで、Quest側のコントローラーを操作しつつ、妻に8の字を書いてもらって何とか復活させようとしたんですね。
PONYOさん
PONYOさん
なるほど…!だから一度動きを止めたピエロがまた動き出したんですね。
RIRI-.さん
RIRI-.さん
そうなんです(笑)しかもあの時マイクのトラブルがあって僕の声が皆さんに届かない状態だったので、起っている事を伝える事もできなくて…。あの時本来想定していたのとは違う動きをしてしまったのでインカムで皆さんをざわつかせてしまってすみませんでした(笑)色々妻と協力しながら頑張ったんですが、結局トラッキングは戻らなくて…。なので最終的に「妻ー!!Quest側のVRChatを消すんだー!」って叫んで動かなくなった方のアバターを退場させたんです。
ぶっさん
ぶっさん
すげえええええええもうドラマじゃないですか。
RIRI-.さん
RIRI-.さん
しかもさらに面白かったのは、当時メインのDiscordのインカムを家のスピーカーでガンガンに流していて、DJさんが流す音楽をQuestのヘッドセットで聴いていたんで、Questの電源が落ちたから音楽が聴けなくなったんですよね。
ぶっさん
ぶっさん
本番中に音楽を聴かずにダンスされてたって事ですか!?
RIRI-.さん
RIRI-.さん
そうなんです。でも一つ説明させて頂くと、音楽を聴きながら踊る事がダンスとは限らないんです。例えばコンテンポラリーっていう音楽を必要としないダンスもあったりするので。なので僕はその時ヘルプに入ってくれたyoikamiさんの動きと、照明の光だけを頼りにしながらダンスしてたんですね。
aikaさん
aikaさん
すっげ~~~~~~!!!!
yoikamiさん
yoikamiさん
ですよね?僕もあの時、インカムで色々喋りかけてたんですが、もしかしたらこれ聴こえてないよな?と思ってたんです。
RIRI-.さん
RIRI-.さん
そう、そうなんです。でも即興の面白い所は、yoikamiさんも仰る通り「現場の目の前で起きている事に即座に対応できる」という部分でして。音楽を聴いて動きを作りこんじゃったら、音が無かったら踊れなくなっちゃうんですよね。逆の見方をすると、音楽どおりの動きの取り方しかできなかったりするんですね。
RIRI-.さん
RIRI-.さん
でも今回のlJUSは刺激が音だけじゃなくて、光だったり空間そのもを情報として活用することができて。ピエロという存在が黒と赤で、居たりいなかったり、遊園地の物語の一部として踊るという事が出来る場所だったんですね。で、もし今回のような「音が消える」って事件がなかったら、僕はそこまで掘れなかったんじゃないかと思うんです。最後まで音楽で踊ったんじゃないかなと。ところが今回は皆さんのお陰で、音楽という概念から解放されて踊る事が出来たんです。
PONYOさん
PONYOさん
いや凄いなこれは。
ぶっさん
ぶっさん
ということは、元々マイクで喋れなかった+トラッキングを失った+音楽も聴こえなかったという3つのトラブルの中で、照明やyoikamiさんがリードして、音や動きの通訳をしながら総合してあのパフォーマンスに持って行くことができたって事ですよね…マジでドラマチックなのでは…?
yoikamiさん
yoikamiさん
でもあの世界観を作ったのはRIRI-.さんですからね。一方的にというわけではなく、お互いの助け合いの上で成り立っていた感じです。
RIRI-.さん
RIRI-.さん
あと面白かったのは、僕が1回ステージから落ちちゃって戻れなくなったんですが、yoikamiさんがそれに2秒くらいで気づいて、僕を誘導してくれたんですよね。
yoikamiさん
yoikamiさん
ですです。それジャンプボタン連打で戻れますよ~!と教えつつ、位置を誘導してあげた感じですね。
RIRI-.さん
RIRI-.さん
そうなんです。この時僕頭トラッカーの状態だったので、HMDの映像が見れている訳ではなく、PCのディスプレイを見ないといけなかったんですね。普段だとそれでもプレイ出来るようにミラーを立てて対応するんですが、今回はHMDを被ってプレイする予定だったので、画面に映るアバターの動きは手元のコントローラーと反転する状態になっていて…なので右に行きたい時に左にスティックを倒す必要があって。
RIRI-.さん
RIRI-.さん
普段だとこういう事も脳内変換ができるんですが、今回は突然のトラブルだったのでとても焦っていました。しかもyoikamiさんはその時かなり気を遣ってくれていて、僕があまり動かなくても良いように位置取りしてヘルプに入ってくれたんですよね。
ぶっさん
ぶっさん
すごい世界だ…
yoikamiさん
yoikamiさん
それを踏まえてアーカイブを見ると面白いかもしれませんね!
PONYOさん
PONYOさん
いやーめっちゃ面白いな~~~
こういう大きいトラブルがあった時って対応力が試されるじゃないですか?対応力って経験値があって、かつ余裕がないと出来ないんですよね。普通の人だったら「やっちゃった」となってテンパってしまうと思うんです。ただ、今回の話しを聞いてない方々からしたら、今日の内容は演出の一環だったのかなと思えるように出来ていたと思うんですよね。yoikamiさんが立て直してくれていた1分半の間、RIRI-.さんが崩れていた訳ですが、それですらある意味絵になっていたと思います。
ぶっさん
ぶっさん
いや~~本日はありがとうございました!実はlJUSのライブは毎回想定していなかった奇跡が重なって起きる事が定番になっていまして、いつもだと照明さんとDJさんの掛け合いなどの奇跡が起きるんですが、今回はまさにダンス×歌唱×照明×DJという、今までで最大の奇跡が起きていたんじゃないかと思います。そして本番を見に来て下さった方、配信を見に来て下さった方、本当にありがとうございました!ぜひまた次回もお楽しみに!

 

出演者&ご協力者様

aika

aikaさん
YouTube&VRChatで活躍するVsinger。クールな歌声と情熱的なパフォーマンスが特徴。
今回のClub_lJUSではカソウ舞踏団&MSSとのコラボパフォーマンスを実現。

▼Twitter
aikaさん

▼YouTube
aika Vsinger

 

RIRI-.(りりぃ)

RIRI-.さん
ダンスゲーム世界チャンピョン。一人で2人分のフルトラッキング機材を身に着け2人分のダンスを同時に行う「ダブルダンス」を開発し、VRChatのクラブイベントで披露した。

▼Twitter
RIRI-.さん

▼YouTube
りりぃ (RIRI-) VR & Dance Game

 

marupop

marupopさん
Club_lJUSの天井に設置されている「照明」や今回限定の「動く木馬」のアニメーションなどの制作を担当。今回の”AMUSEMENT PARK”では1stDJで出演。

▼Twitter
marupopさん

 

カソウ舞踏団(yoikami&koua)

カソウ舞踏団(yoikamiさん・kouaさん)
数々のダンスパフォーマンスやモーションアクト、演劇、演舞を務める「カソウ舞踏団」。今回は団長のyoikami、メンバーのkouaの2名がアフタートークへ出演。

▼Twitter
カソウ舞踏団
yoikamiさん
kouaさん

▼公式HP
https://kaso-butoudan.studio.site/

 

 

 

 

ぜひ、Club_lJUSにお越しください!

Club_lJUSへの行き方

VRChatのクラブワールド(イベント)のほとんどは、下記の方法で行くことができます。

  1. オーナーや主催者のTwitterアカウントで情報を探す
  2. オーナーや主催者へjoinする
  3. 注意事項などを読んで、クラブの扉を開ける

Club_lJUSの場合、オーナーはPONYOさんなので、PONYOさんのTwitterアカウントで開催の告知を確認します。そしてイベント前にPONYO(ID:PONYON)さんへフレンドを飛ばし、そちらへjoinして下さい。

 

Club_lJUSの5thライブにお越しいただいた皆様の感想

 

 

 

 

クラブに行ったことがなくても大丈夫?

クラブイベント未経験、そもそもクラブがどんな場所かも分からない、そんな方でも大丈夫です。なぜなら、この記事を書いているぶっさん本人も、リアルのクラブに足を踏み入れた事がなく、VRChatのクラブが初体験でした!その時の体験談を下記の記事に書いていますので、初めての方はよかったら是非読んでみて下さい。

クラブ未経験の僕がVRChatでクラブイベントに潜ってみたこんにちは。多趣味人間BUSSAN(ぶっさん)です。 ここ最近はVRChatというVRSNSにはまっていて、毎週どこかでログインしてい...

 

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「おうち時間」を快適に!

今、世間的にも世界的にも全人類が、史上最も「家に居る」んじゃないかと思います。
そして多分今後もしばらく家に居そう‥。そう思った僕は家の中の「おうち時間」を快適にするために、色んなアイテムを買いました。今回は、インドア派の僕がなぜそれを買ったのか、買った結果どうなったのかを簡単にまとめてみました。
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