こんにちは、多趣味人間BUSSANです。
ここ最近ずっとイラストと向き合っていて、2020年に入ってから描き方などを少し変えてみたりしています。特に変わっているのは目(瞳)の塗り方なのですが、この部分は今後もどんどん変えていく可能性があるため、備忘録も兼ねて今の僕自身がやっている目の塗り方についてまとめてみようと思います。(あくまで個人的な方法です…!)
今回は、ペイントツールはSAIを使った方法になりますが、おそらくSAIでなく他のペイントツールでも同様の方法になるかと思います。
もくじ
今回のイラストはこれ
今回描き方をまとめたのは、2020年2月現在ブログのメインビジュアルに設定しているキャラクターのイラストです。2019年のイラストと比べると、目の塗り方を大幅に変更しています。
メガネを外し、目の部分だけ切り取ってみるとこんな感じです。
パーツとレイヤー構成について
この目の部分をパーツ分けするとこうなります。
それぞれの項目はこんな感じです。(分かりづらくてスミマセン…)
- 目の線画(顔の線画とは分けています)
- 白目(本当は結膜と言うらしい)
- ハイライト
- 反射光
- 虹彩+瞳孔
- 反射光(窓枠)
- 目の影(内側)
この7パーツを12枚のレイヤーに分けて構成しています。
イラストのレイヤー構造について
レイヤー構造をスクリーンショットを添えて載せてみます。
レイヤーについては、下記のような規則で重ねています。
- 後ろに来るものが下、表面に来るものを上の階層に配置
- 塗りは線画よりも下
- 光やエフェクトなどは線画よりも上
- ハイライトは一番上
- 使うレイヤーは通常レイヤーと発光レイヤーのみ
と、ここまで読んだけどよく分からん!という方、多分あなたが正解です。
これだけだととっっても分かりにくいので、どんな順番でどうやって描いていくのかをまとめていきます。SAIの画面を載せていますが、恐らくPhotoshopでもCLIP STUDIOでも同じ原理になると思いますので、参考にしてみて下さい。
瞳の塗り方の順番や方法
なるべく詳しく、順を追って説明していきます。
目の線画だけ切り離す
目の線画部分を、他の顔部分のレイヤーから切り離し、目の線だけのレイヤーを作ります。
※「塗り方」の説明なので、線画は描いてある前提です。
白目の部分を塗る
目の白い部分(結膜)部分を白く塗ります。
虹彩と瞳孔を塗る
虹彩・瞳孔は、Wikipediaによれば次のような部分を指します。
虹彩(こうさい、英: Iris)は、脊椎動物及び軟体動物頭足類の目において、角膜と水晶体の間にある薄い膜。瞳孔の大きさを調節して網膜に入る光の量を調節する役割を持つ。瞳孔がカメラの絞りの開口部に相当する。
引用:Wikipediaより
瞳孔(どうこう)または瞳(ひとみ)は、眼の虹彩によって囲まれた孔である。瞳孔は光量に応じて、その径を変化させる。瞳孔径の変化は、網膜に投射する光量の調整に寄与する。
引用:Wikipediaより
僕は、虹彩=膜、瞳孔=穴 と考えています。このイラストでは目の色を紫にしたかったので、色の薄い部分を虹彩、濃い部分を瞳孔として塗っています。この時点では下塗り状態です。
虹彩にグラデーションをつける
虹彩部分にグラデーションで影をつけます。この時僕はエアブラシを使って少し濃い色を載せています。
白目の部分に影を入れる
虹彩の上、かつ線画の下にレイヤーを追加して、影を塗ります。僕は単純に透明度を半分ほどまで下げて黒で塗っていますが、この影の塗り方はオーバーレイで重ねたり、乗算で重ねたり、お好みで変えて良いと思います。
瞳に反射光を入れる
ここからは線画よりも上にレイヤーを追加していきます。レイヤーは発光レイヤーを使います。Photoshopだと覆い焼き(加算)になると思います。
目に光が差し込んでいる様子をイメージして、エアブラシで紫と赤を乗せていきます。
ここでは、単純に1色を乗せるのではなく、赤を乗せた上に重ねて紫を乗せ、端をぼかすことで光の境界線に色の変化を付けています。こんな感じです。
赤色を乗せて、
その上に紫を乗せます。
それを「ぼかし」ブラシでぼかします。出来上がり!
レイヤー濃度を調整・さらに色を追加する
反射光を描いたレイヤーの濃度を調整し、イイ感じにします。(完全に好みです)
別レイヤーをその上に追加し、先ほどの紫とは別の色(今回は水色にしました)を乗せます。(この部分は本当に好みです…)
反射光(窓枠)を入れる
窓枠って何だ…という話なんですが、これは僕が勝手に作ったオリジナル要素なので、恐らくこんな言葉はどこにも存在しないと思います。
窓から差し込む光、窓から漏れた光、画面から漏れた光などが目に当たっている感じを表現したいと思い、FF14のスクリーンショットを加工している最中に偶然発見した手法でした。
この窓枠の作り方はかなり適当なのですが、詳しく書くと下記のような流れとなります。
適当に四角を描きます。(あえて手描きで描いた方が良い感じになります)
ブラシサイズを細めにした消しゴムで線を引いて消します。
何となくランダムに線を引いてみます。
SAIであれば「自由な形」変形を使って、斜めにしたりイイ感じにいじります。
目のしっくり来る位置に持っていきます。レイヤーの合成モードを「発光」にしたら完成!
ちょっとした近未来間を出したい時にはピッタリだと思います。(自画自賛)
ハイライトを入れる
ほぼ仕上げです。一番上の階層にレイヤーを追加し、白色でハイライトを入れます。
ハイライトは、大きければ大きいほどコミカルになり、小さいとリアルな印象を与えるようです。そして何カ所入れるかによっても印象が変わってきます。
今回はこの3か所にハイライトを入れてみました。
ハイライトにカラーを入れて発光感を強化する
ただ白いハイライトを入れて終わり、でもいいのですが、一工夫すると発光感が強まってイイ感じになるのでオススメです。僕の場合は、ハイライトレイヤーの1枚下に、カラーハイライトというレイヤーを作っています。このレイヤーでは、エアブラシを使ってハイライトと同じ位置にふわっと色を乗せています。これだけでも発光感はあるのですが、もう一工夫するともっと良くなります。
カラーハイライトに発光レイヤーを追加する
カラーハイライトの上に1枚発光レイヤーを追加し、同じようにエアブラシで色をふわっと乗せます。するとこれでもかという程に光ってくれます。(やり過ぎ感は否めません)
このあたりのエフェクトは本当に好みなので、どの程度までてを加えるかは時間との相談になりそうです…
最後に気になる部分があれば、バランスを整えて完成です!
瞳の塗り方一つでガラッと印象が変わる
NetflixのCMで「目を見れば、わかる。」というPVがありました。
このPV、とても良く出来ていて、キャラクターの目を上手に切り取っているのですが、ホント、目だけでキャラクターの方向性がバチッと決まると改めて実感します。
キャラクターは目が命、と良く言われますが、塗り方一つで全然印象も変わってくるので、
普段の描き方、塗り方からひと手間加えて、ガラッと印象を変えてみるのも面白いかもしれません。
▼参考本にしてるイラスト集です!色んなイラストレーターさんの絵が見れます。